牧野治郎

牧野治郎

牧野治郎（まきの じろう）は、1949年10月22日生まれの日本の財務官僚です。東京都渋谷区出身で、血液型はO型です。1973年に東京大学経済学部経済学科を卒業後、大蔵省（現財務省）に入省しました。同期には、法務大臣や外務副大臣を務めた金田勝年氏、衆議院議員の新井将敬氏などがいます。

キャリア

牧野氏は、大蔵省入省後、主に主計局畑を歩みました。初期には佐久税務署長を務めた後、主計局で予算編成に携わり、特に建設・公共事業関連の予算を担当しました。1991年には人事院給与第二課長、1993年には主計局調査課長を歴任し、その後も主計官や主計局総務課長などの要職を歴任しました。2001年には主計局次長に就任し、2003年から3年間、理財局長を務めました。

理財局長時代には、国有財産の管理や財政投融資など、国の財政運営の中枢を担いました。一時は事務次官候補との見方もされていましたが、東京大学法学部出身者による官界支配に批判的だったことから、2006年に財務総合政策研究所長に異動しました。その後、2007年には国税庁長官に就任し、2008年に退官しました。

退官後は、損害保険業界で活躍しました。損害保険料率算出機構の副理事長や日本損害保険協会の副会長などを務め、2021年には同協会の特別顧問に就任しました。また、新日鐵住金（現日本製鉄）の監査役や社外取締役も歴任しています。

受章

2021年には、長年の行政への貢献が認められ、瑞宝重光章を受章しました。

人物

牧野氏は、財務官僚として、日本の財政運営に深く関わってきました。主計局での経験が長く、予算編成に関する深い知識と経験を有しています。また、東京大学法学部出身者による官界支配に批判的であったことからも、自身の信念を貫く人物であったことがうかがえます。

略歴

1973年3月 東京大学経済学部経済学科卒業
1973年4月 大蔵省入省
1978年7月 佐久税務署長
1983年6月 主計局主計官補佐（公共事業第二係主査）
1991年6月 人事院事務総局給与局給与第二課長
1993年7月 大蔵省主計局調査課長
2001年1月 財務省理財局次長
2003年7月 財務省理財局長
2006年10月 財務省会計センター所長 兼 財務総合政策研究所長
2007年7月 国税庁長官
2008年7月 退官
2021年6月 瑞宝重光章受章

家族

義父: 牧野隆守（通産官僚、衆議院議員、労働大臣）
妻: 牧野陽子（成城大学教授）

大蔵省同期

金田勝年（法務大臣、外務副大臣）
新井将敬（衆議院議員）
佐藤隆文（日本取引所自主規制法人理事長、金融庁長官）
井戸清人（日本銀行理事）
加藤秀樹（内閣府行政刷新会議事務局長）
森信茂樹（財務総合政策研究所長、東京税関長）
東正和（さわやか信用金庫専務理事（代表理事）、東京国税局長、国税庁調査査察部長、関東信越国税局長）
塚原治（中小企業金融公庫理事、アジア開発銀行理事）
花角和男（税務大学校長、総務省人事・恩給局次長）
山田孝夫（横浜税関長、北陸財務局長）
* 柏木茂雄（慶應義塾大学大学院商学研究科教授、財務総合政策研究所次長）

もう一度検索