王伯当

王 伯当の生涯と業績

王伯当（おう はくとう、生年不詳 - 619年1月20日）は、中国の隋末から唐初にかけて活躍した重要な武将であり、河南省の滎陽郡浚儀県（現・開封市蘭考県）に生まれました。彼は隋の崩壊期において、群盗のリーダーである李密に仕官し、多くの戦いで彼を支えました。

隋末の騒乱の中で

王伯当は隋の大業九年（613年）に、群盗としての道を歩み始めました。この時、彼は李密が雍丘に逃れた際に彼を匿い、徐世勣と共に群盗の首領である翟譲を説得し、李密を受け入れるように促しました。しかし、李密は楊玄感の旧臣であったため、翟譲によって拘禁されましたが、王伯当は彼の策を翟譲に伝え、解放に成功させました。

敵との戦い

その後、王伯当は大業12年（616年）10月に行われた大海寺の戦いにおいて、李密、翟譲、徐世勣と連携し、隋の将軍である張須陀を包囲し、徹底的に打破しました。続く617年2月における石子河の戦いでも、越王楊侗の軍を撃退し、彼の戦略に貢献しました。

同年11月、翟譲が粛清されると、その兵士たちは王伯当や他の武将の下に加わり、彼はますます重要な役割を果たしました。12月には、王世充が夜襲を仕掛けた洛口倉城を防衛し、敵軍を撃退し、数多くの隋兵を討ち取ることに成功しました。

唐への帰順

武徳元年（618年）には、王世充との戦いにおいて金鏞城を守備していましたが、李密が北邙山で敗れ、戦局が厳しくなる中で金鏞城を放棄する決断を下しました。王伯当は、李密が自らの敗戦の責任を感じ、自刎をしようとする際に彼を抱き止め、深く哀しみました。

李密が唐の李淵に帰順することが決まると、王伯当は子弟を率いて従軍することを望みました。彼は「私たちは、義士の志を持ち続け、命を掛けて公に従います」と誓いました。結果として、王伯当は李淵の下で左武衛将軍に任命されました。

その後、李密が黎陽に派遣される際、王伯当は彼に従いますが、李密が唐に戻る途中、謀叛を企てたため、彼は強く引き留めました。しかし、李密は彼の言葉に耳を貸さず、二人は桃林県に留まることになりました。王伯当はそこで李密と共に戦い、敵を退けようとしましたが、最終的に彼らは唐の将軍に襲撃されてしまいます。

最期

王伯当は李密と共に討たれ、その首は長安に送られることになりました。彼の生涯は、中国の歴史において数々の教訓を残し、義理や忠誠の重要性を今に伝えています。彼の業績は、「義士」としての彼の名を後世に残しました。

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