王琳 (軍人)

王琳の生涯と功績

王琳（おう りん、生年：526年 – 没年：573年）は、中国の南北朝時代における著名な軍人です。本貫は会稽郡山陰県で、字は子珩です。彼は南朝梁の湘東王常侍の子として生まれ、特に政治や軍事において盛んな活動を展開しました。

早年の活躍

王琳は、姉妹たちが湘東王蕭繹の後宮に入ったことで、若い頃から蕭繹の側近として仕える機会に恵まれました。太清2年（548年）には、侯景の反乱という大事件に直面し、米1万石を持参して建康に派遣されました。しかし、到着する前に建康が陥落したため、王琳は余った米を江中に捨て、軽舸で荊州に戻ることになりました。これを機に岳陽郡内史に転任し、軍功によって建寧県侯に封じられました。

戦の名将としての活動

さらに、侯景の部将である宋子仙を攻め落とし捕らえたことにより、王琳は湘州刺史に任じられ、実力を再び証明しました。王琳は、湘州の反乱者の出身の兵士を指揮し、それにより元帝に疑われることとなります。その後、元帝からの拘束を経て、彼の軍が湘州の乱を平定させると、王琳は再び湘州刺史の地位に就きます。彼はその後も、湘州の安全を保つために兵を出します。

政権交代と対応

王琳は長江を越えて南に進出し、西魏軍に圧迫された元帝を支援する立場を取ります。しかし、元帝が封じられ、後梁の建立を目の当たりにした王琳は、この新政権を認めず反旗を翻しました。北斉と同盟を結び、相手国に対抗する準備を進めましたが、女帝になった陳霸先の台頭によって王琳の運命は再び試されます。

最期の時

承聖3年（554年）以降、王琳は陳に対して強硬姿勢を取りますが、次第に劣勢に立たされ、またもや北伐に従事します。563年には北斉の命で攻城戦に参加し、特進の地位を与えられましたが、敵の反撃によって彼の兵は大敗を喫します。最終的には陳軍に包囲され、寿陽城が陥落すると、王琳は捕らえられた後に惨たらしい運命をたどります。

王琳は、彼の旧部下により丁重に葬られ、北斉からさまざまな位を追贈されました。彼の人生は、南北朝時代の混乱を象徴するものであり、戦国の英雄としての一時期を刻みました。王琳は忠武王として讃えられ、彼の築いた名声は後世に語り継がれています。

家族

王琳は17人の男子を持ち、長男は北斉で巴陵王の爵位を継ぎました。また、九男は隋の開皇年間に重要な地位を修めました。彼の子孫は、彼の名声を受け継ぎ、多方面において活躍しました。

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