王鏡聞

王 鏡聞 (ワン・キョンムン)

王 鏡聞（ワン・キョンムン）は、1991年9月12日に生を受けた、韓国にルーツを持つプロラグビー選手です。フィールド上では主にフッカー（HO）、背番号2のポジションを務め、スクラムの最前線でチームを支え、ラインアウトにおいてはスローワーとして重要な役割を果たします。現在、彼はジャパンラグビーリーグワンに所属する九州電力キューデンヴォルテクスの一員としてプレーしています。

プロフィール

身長175cm、体重100kgという、フッカーとして必要とされる強靭なフィジカルを備えています。チームメイトからは「ワン」という愛称で呼ばれ、親しまれています。また、彼には王 授榮という弟がおり、兄と同様にラグビー選手として活動しています。

キャリアの軌跡

王選手のラグビーキャリアは、日本の三重県立朝明高等学校で本格的に花開きました。高校時代からその才能は高く評価され、高校日本代表候補にも選出されるなど、将来を嘱望される存在でした。高校卒業後の2010年、彼はさらなる飛躍を目指し、関西のラグビー強豪である大阪体育大学へと進学しました。大学4年間でフッカーとしての技術と戦術眼を磨き、卒業後のトップリーグ入りを見据えて研鑽を積みました。

大学を卒業した2014年、王選手は当時のジャパンラグビートップリーグに参戦していた近鉄ライナーズ（現在の花園近鉄ライナーズ）に加入し、プロフェッショナルとしての第一歩を踏み出しました。同年12月7日に行われたトップリーグ2ndステージの試合、対リコーブラックラムズ戦において途中出場を果たし、これが彼の公式戦デビューとなりました。

近鉄ライナーズでの経験を経て、2018年には活動の場を福岡県の宗像サニックスブルースへと移しました。宗像サニックスブルースでは中心選手のひとりとして活躍し、チームに貢献しました。2021年には、日本のラグビー界を代表する名門クラブである神戸製鋼コベルコスティーラーズ（現在のコベルコ神戸製鋼スティーラーズ）に加入。世界的な選手たちとチームメイトとなり、よりハイレベルな環境で自身のプレーを磨く機会を得ました。

そして2023年、王鏡聞選手は九州電力キューデンヴォルテクスへの移籍を決断しました。現在はディビジョン2で戦うキューデンヴォルテクスにおいて、豊富な経験とスキルを活かし、チームの勝利に貢献するために日々練習に励み、試合に臨んでいます。彼のキャリアは、日本のトップリーグ及びリーグワンで複数のクラブを渡り歩き、それぞれのチームで求められる役割を果たしてきた証と言えるでしょう。

大学時代の交流

大阪体育大学ラグビー部時代の同級生には、後の日本のラグビー界でそれぞれ活躍する才能が集まっていました。具体的には、秋山陽路氏、上山直之氏、川崎大翔氏、長崎健太郎氏らがおり、彼らと共に厳しい練習や試合を通じて切磋琢磨した経験は、王選手の選手としての土台を形成する上で重要な要素となったと考えられます。

王鏡聞選手のキャリアは、韓国出身の選手が日本国内のトップレベルで長く活躍し続けることのできる能力と献身性を示しています。フッカーというポジションの特性を活かした彼の力強いプレーは、今後も多くのファンを魅了し続けるでしょう。

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