琴乃峰篤実

琴乃峰篤実（ことのみね とくみ）は、1972年10月28日に福岡市東区で生まれた元大相撲力士です。本名を堀内篤実（ほりうち とくみ）といい、佐渡ヶ嶽部屋に所属していました。身長176cm、体重132kgと、力士としては比較的小柄な体格で、得意手は左四つ、寄り、投げでした。自己最高位は東十両13枚目（2003年3月場所）で、血液型はA型です。

相撲人生

中学時代から相撲を始め、1988年3月場所に初土俵を踏みました。大相撲の世界に進んだ理由として、「多くの相手と戦う機会があり、やりがいがある」と感じたことを挙げています。また、地元福岡で開催される九州場所では、佐渡ヶ嶽部屋から頻繁に声をかけられたことが、力士になる運命を感じたきっかけになったそうです。序ノ口では、後に横綱となる曙太郎にプロ初黒星をつけ、1992年5月場所には19歳で幕下に昇進するなど、若くして才能を発揮しました。左利きであることから、左四つになればその力を最大限に発揮しましたが、押し相撲を得意とする力士との対戦では、軽量であるゆえに押し出されてしまうことも少なくありませんでした。

長らく幕下中位で苦戦を強いられましたが、2001年後半から勝ち越しを重ね、2002年3月場所には西幕下4枚目まで番付を上げ、4勝3敗と勝ち越しました。続く5月場所では、史上2位（当時）のスロー出世で十両に昇進を果たしました。しかし、その場所では序盤こそ好調だったものの、後半に負けが込み、6勝9敗と負け越し、幕下へ陥落してしまいました。その後、2度十両に復帰しましたが、2004年7月場所と9月場所に十両の土俵で痛めた膝の影響もあり、三段目まで陥落。その後も十両復帰を目指し相撲を取り続けましたが、膝の故障が悪化したため、2008年3月場所限りで引退しました。

引退後は、工場勤務をしているそうです。

エピソード

入門間もない頃から、好角家として知られるデーモン小暮閣下と親交があり、閣下も琴乃峰の真面目な人柄を高く評価していました。新十両に昇進した際には、本気で化粧回しを贈ろうと考えていたほどです。

2003年1月場所では、幕下筆頭（東）で3勝3敗で7番相撲を迎え、十両復帰をかけて戦いました。この場所では、幕下で6戦全勝を記録した出羽乃富士と内田が同じ出羽海部屋の力士であったため、琴乃峰は、同じく十両昇進をかける、日大出身でデビュー場所の内田と対戦することになりました。内田に得意の左四つの体勢から土俵際まで詰め寄られるも、逆転の左下手投げで内田を土俵に転がし、史上初となる内田の「初土俵から1場所での十両昇進」を阻止しました。この取り組みは、幕下で6戦全勝同士の対戦が組めなくなったため、十両昇進をかける力士同士が対戦するという、史上初のケースでした。その後も、2004年3月場所に琴欧州と共に6戦全勝とした琴春日、2006年1月場所に幕下唯一の6戦全勝とした出羽鳳も同様の割を組まれましたが、いずれも全勝側が敗れ、十両昇進を逃しています。

主な戦歴

生涯成績：433勝400敗39休 勝率.520
十両成績：19勝28敗13休 勝率.404
現役在位：121場所
十両在位：4場所

改名歴

堀内 篤実（ほりうち とくみ）：1988年3月場所
琴堀内 篤実（ことほりうち-）：1988年5月場所〜1991年9月場所
琴の峰 篤実（ことのみね-）：1991年11月場所〜1998年9月場所
琴乃峰 篤実（読み方同じ）：1998年11月場所〜2008年3月場所

脚注

大相撲力士一覧

外部リンク

琴乃峰 篤実 - 日本相撲協会
* 琴乃峰 篤実 - 相撲レファレンス

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