琵琶町 (神戸市)

琵琶町：神戸市灘区の静かな住宅街

1. 概要

兵庫県神戸市灘区にある琵琶町は、郵便番号657-0041の地域です。東は深田町、備後町、桜口町と隣接し、南は国道2号を挟んで烏帽子町、西は下河原通、北はJR東海道本線を挟んで稗原町に接しています。町内は一丁目から三丁目まで分かれています。静かで落ち着いた住宅街として知られています。

2. 歴史

琵琶町の歴史は古く、現在の町域はかつての都賀村字琵琶、宇佐ノ原、竜頭、五反田、烏帽子にあたります。1931年（昭和6年）9月、灘区が成立した際に、現在の琵琶町として誕生しました。この地名は、古くからの小字名「琵琶」に由来しています。

3. 地名の由来

「琵琶」という地名の由来については諸説あります。灘区役所広報相談課編『灘区の地名』（1976年）では、いくつかの説が紹介されています。一つは、若林泰氏の説で、古くは「ビワクビ」と呼ばれ、「クビ」は入り口を指すというものです。もう一つは鏡味完二氏の説で、「崖をもった谷川」「人里から遠いところ」「ビワの実の形をした地形」の三つの説が挙げられています。同書では、三番目の「ビワの実の形をした地形」説を支持しています。琵琶が楽器か植物かによらず、その形状が由来となった可能性が高いとされています。実際、この地域には、琵琶の実のような形をした地形があったのかもしれません。

4. 地理

琵琶町は、JR東海道本線と国道2号に挟まれた、比較的平坦な地形をしています。周辺には、住宅地だけでなく、商業施設や公園なども点在しており、生活に便利な環境が整っています。東から西へ流れる小さな川や、歴史を感じさせる古い家並みが、この町の静かな雰囲気を醸し出しています。

5. 人口

2020年（令和2年）の国勢調査によると、琵琶町の世帯数は756世帯、人口は1,138人です。内訳は男性507人、女性631人となっています。

6. まとめ

琵琶町は、歴史と自然が調和した、住みやすい地域です。古くからの地名に由来する名前、独特の地形、そして静かで落ち着いた雰囲気は、この町の大きな魅力となっています。周辺には、買い物やレジャーに便利な施設も充実しており、神戸市灘区の中でも、特に住み心地の良い地域の一つと言えるでしょう。これからも、この地域の歴史と文化が大切に守られていくことを願っています。

参考文献

神戸史学会 編『神戸の町名 改訂版』神戸新聞総合出版センター、2007年。ISBN 978-4-343-00437-6
灘区役所広報相談課 編『灘区の地名』灘区役所広報相談課、1976年

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