甘露寺前駅

甘露寺前駅の概要

甘露寺前駅（かんろじまええき）は、和歌山県紀の川市貴志川町長原に位置する和歌山電鐵貴志川線の駅であり、駅番号は13です。この駅は静かな田園風景に囲まれた地域に所在しており、周囲には美しい自然が広がっています。駅の利用者は、地元の人々や観光客が多く訪れ、心和む環境で移動することができます。

歴史的背景

甘露寺前駅の開業は1933年（昭和8年）8月18日に遡り、当初は和歌山鉄道としてスタートしました。その後、1957年（昭和32年）11月1日に和歌山電気軌道との合併により同社の鉄道線の駅となりました。さらに1961年（昭和36年）11月1日には南海電気鉄道との合併を経て、現在の貴志川線の駅として位置づけられました。最近の変遷としては、2006年（平成18年）4月1日から和歌山電鐵の駅として継承されました。

駅の構造と設備

甘露寺前駅は、単式ホーム1面1線を有する地上駅です。かつては島式ホーム1面2線の構造でしたが、現在は無人駅として運営されています。自動券売機や自動改札機は設置されておらず、スルッとKANSAI対応のカードも使用できない点が特徴です。このため、利用者は現金での乗車が求められます。また、駅前には駐輪スペースが設けられていますが、トイレの施設はありません。

利用状況

2020年度の調査によれば、この駅の1日平均乗降人員は426人となっており、地域の住民にとって重要な交通手段として利用されています。また、各年度ごとの利用者数の推移は、地域交通の動向を知る上でも興味深いデータになります。

駅周辺の魅力

駅周辺は主に田園風景が広がっており、適度に民家が点在しています。駅の南北には池があり、特に南側の池は緑地公園として整備されています。駅の北側には小学校があり、その近くを和歌山県道13号線が走っています。一方、南側には保育所や甘露寺といった寺院があり、地域の文化や自然との共存が感じられるスポットです。

バス路線

駅の北側に位置する道路沿いには、紀の川市が運行する地域巡回バスの「甘露寺前駅」停留所があります。このバス路線は、紀の川市貴志川支所に向かう循環コース（東貴志丸栖コース、西貴志コース）を経由しており、徒歩だけでなくバスを利用した移動も可能です。

地元の活性化

駅のホームには「恋みくじ」というガチャガチャが設置されています。これは、駅名の由来である「甘露寺」という名前と、アニメ作品『鬼滅の刃』に登場する「甘露寺 蜜璃（かんろじ みつり）」にちなんでおり、地域活性化の一環として導入されています。この取り組みにより、訪れる人々に楽しさと地域への愛着を感じてもらう狙いがあります。

隣接駅情報

甘露寺前駅の隣駅は西山口駅（駅番号12）で、もう一つ隣の駅は貴志駅（駅番号14）です。地域の交通網を支える重要な役割を果たしています。

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