田原親述

田原親述（たわら ちかのぶ）：戦国時代の武将、大友氏を揺るがす存在

田原親述は、戦国時代に活躍した武将であり、大友氏の家臣として知られています。彼は田原親宗の子として生まれ、明応3年（1494年）に父が戦死したため、家督を継承しました。

大友家を翻弄した行動

親述は、大友政親・義右父子による家督争いに介入するなど、大友家内部の権力闘争に深く関わりました。また、大内義興が大聖院宗心を擁立する動きに加担したり、永正14年（1517年）に起こった朽網親満の反乱を支援するなど、大友宗家に対して度々反抗的な態度を取りました。

大永2年（1522年）の冬には、大友義鑑に対し、大神親照を讒言し、討伐の命令を出させ、自らも討伐に参加したと伝えられています。この行動は、親述の権勢拡大への野心を強く示唆しています。

大友家からの警戒、そして没落

このような親述の行動から、大友義鑑をはじめとする歴代の大友宗家は田原家を警戒するようになりました。その結果、親述の息子である親董（ちかただ）と親宏（ちかひろ）は、追放されたり所領を没収されたりするなど、厳しい境遇に置かれることになりました。これは、親述の行動がもたらした田原家への負の遺産と言えるでしょう。

田原親述は、戦国時代の turbulent な世相を生き抜き、大友家の中で独自の勢力を築こうとしましたが、最終的には大友宗家の警戒を招き、その一族は没落への道を辿りました。彼の生涯は、戦国時代の武将の栄光と挫折を象徴する出来事として、歴史に刻まれています。

参考文献：
外山幹夫『大友宗麟』（昭和50年（1975年）、吉川弘文館。ISBN 978-4642051392）
『戦国人名事典』新人物往来社

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