田本駅

田本駅

田本駅（たもとえき）は、長野県下伊那郡泰阜村田本にある、東海旅客鉄道（JR東海）飯田線の駅です。その立地から「秘境駅」として知られています。

駅の概要

所在地: 長野県下伊那郡泰阜村田本
所属路線: JR東海 飯田線
構造: 単式ホーム1面1線の地上駅
管理: 飯田駅管理の無人駅
駅舎: なし（ホーム上に待合所のみ設置）

田本駅は、駅舎がなく、簡素な待合所があるのみです。ホームの背後には巨大なコンクリート製の擁壁がそびえ、線路の下は天竜川の渓谷が広がります。駅へのアクセスは、徒歩のみに限られています。

歴史

1935年（昭和10年）11月15日: 三信鉄道の田本停留場として開業。
1943年（昭和18年）8月1日: 三信鉄道が国有化され、飯田線の一部として運輸通信省（後の日本国有鉄道）に移管。同時に田本駅に昇格。
1952年（昭和27年）12月2日: 旅客取扱区間制限廃止。
1987年（昭和62年）4月1日: 国鉄分割民営化に伴い、JR東海の駅となる。
2013年（平成25年）9月: 台風18号の影響により、平岡駅 - 天竜峡駅間が運休となり、バスによる代行輸送となる。
2013年（平成25年）10月10日: 平岡駅 - 天竜峡駅間運転再開。

開業当初は、東海道本線と中央本線の一部区間を発着する旅客のみ利用可能でしたが、後に制限が解除されました。また、過去には特急「伊那路」が臨時停車したこともあります。

利用状況

「長野県統計書」によると、1日平均乗車人員は以下の通りです。利用者は非常に少なく、秘境駅としての特徴を示しています。

2007年度: 1人
2009年度: 1人
2010年度: 2人
2011年度: 1人
2012年度: 2人
2013年度: 2人
2014年度: 3人
2015年度: 5人
2016年度: 2人
2017年度: 1人
2018年度: 1人

駅周辺

駅周辺には、天竜川の渓谷が広がっており、駅前は断崖絶壁となっています。自動車やバイクでの乗り入れはできません。徒歩で20分ほど山道を登ると、民家や学校などがある集落に出ることができます。山道への分岐は、トンネルを越えた場所にあり、もう一方の道は天竜川を跨ぐ吊り橋へと続いています。

天竜川：駅前は断崖絶壁
泰阜村立泰阜小学校
泰阜村立泰阜中学校

隣の駅

JR東海 飯田線

■快速（上りのみ運転）・■普通（一部の列車は通過）
温田駅 - 田本駅 - 門島駅

その他

臨時急行「飯田線秘境駅号」の停車駅にもなっています。この列車は、飯田線の秘境駅を巡る観光列車として運行されています。

参考文献

曽根悟（監修）（著）、朝日新聞出版分冊百科編集部（編集）（編）「飯田線・身延線・小海線」『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第3号、朝日新聞出版、2009年7月26日。

関連項目

* 日本の[[鉄道駅一覧]]

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