田林明

田林 明（たばやし あきら）

田林明は、1948年5月9日生まれの日本の人文地理学者です。農業地理学、農村地理学を専門とし、筑波大学名誉教授の称号を持ちます。農業を中心としたカナダの地誌研究でも知られています。

経歴

富山県魚津市で生まれた田林明は、1967年に富山県立富山中部高等学校を卒業後、東京教育大学理学部地学科地理学専攻に進学しました。1971年に同大学を卒業し、大学院へと進みました。1975年4月に博士課程を退学後、5月には東京教育大学理学部の助手として採用され、研究者の道を歩み始めます。1977年には筑波大学地球科学系助手へと移籍しました。

1977年9月には、「北陸地方における農業水利の空間構造に関する地理学的研究」で東京教育大学から理学博士の学位を取得。1980年6月には講師、1988年4月には助教授、そして1997年3月には教授へと昇任しました。筑波大学の組織再編に伴い、2004年4月からは大学院生命環境科学研究科、2011年10月からは生命環境系に所属し、2013年3月に退職。同年4月には名誉教授の称号を授与されました。

筑波大学においては、2000年から2002年まで大学院地球科学研究科長、2001年から2004年まで大学院生命環境科学研究科地球環境科学専攻長、2005年から2007年まで地球科学系長、2010年から2012年まで生命環境学群長を歴任しました。学外では、2010年から2012年まで日本地理学会会長を務めるなど、学会の発展にも大きく貢献しました。

主な著作

単著

農業水利の空間構造、大明堂、1990年
扇状地農村の変容と地域構造：富山県黒部川扇状地農村に関する地理学的研究、古今書院、1991年
北陸地方における農業の構造変容、農林統計協会、2003年

共著

（菊地俊夫との共著）持続的農村システムの地域的条件、農林統計協会、2000年

編著

商品化する日本の農村空間、農林統計出版、2013年
地域振興としての農村空間の商品化、農林統計出版、2015年
カナダにおける都市-農村共生システム、農林統計出版、2020年

共編著

（山本正三、北林吉弘との共編著）日本の農村空間、古今書院、1987年
（藤田佳久との共編著）日本の地誌7：中部圏 : 愛知県・静岡県・岐阜県・三重県・富山県・石川県・福井県、朝倉書店、2007年
（菊地俊夫、松井圭介との共編著）日本農業の維持システム、農林統計出版、2009年
（山本正三、菊地俊夫との共編著）小農複合経営の地域的展開、二宮書店、2012年

外部リンク

論文一覧（KAKEN、CiNii）
田林明 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
田林明 - J-GLOBAL
* 田林明 - researchmap

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