甲突町の概要
甲突町(こうつきちょう)は、
鹿児島県
鹿児島市の中央部に位置する町です。この
地域は、甲突川の下流域にあり、周辺には南林寺町や下荒田、城南町、錦江町、新屋敷町といった他の町が接しています。町域全体で
住居表示が実施されており、
郵便番号は892-0837で、
2020年のデータによると
人口は2486人、
世帯数は1560
世帯です。
地理
甲突町は、甲突川の河畔に広がっており、河川に架かる天保山橋や天保山大橋を通じてアクセスすることができます。また、清滝川には清滝橋が架かり、かつての遊郭街の名残を残す思案橋も存在します。町の中心部には緑地公園が整備されており、自然を身近に感じられる環境が整っています。
歴史
塩屋村の成立
甲突町の歴史は
寛永5年(
1627年)に遡ります。この年、武村から分割されて塩屋村が誕生しました。塩屋という名称は、村内に
塩田があったことに由来しています。当初、村は145石余の村高を持っていました。
町村制施行以後
1889年に
鹿児島市が
市制を施行した際、塩屋村は市内の一部として取り込まれ、後に
大字「塩屋」となりました。
1911年には塩屋町と改称し、
1963年には一部から錦江町と城南町が成立しました。その後、
1967年に町名を甲突町に改名しました。この名称変更は、近隣
地域の町名との重複を避けるためとされています。
沖之村遊廓
甲突町には、かつて公許の集娼地であった沖之村遊廓が存在していました。
1899年に開業し、その最盛期には23軒の妓楼があり、300〜400人の娼妓が活動していました。しかし、
1958年の
売春防止法施行により、その歴史は幕を閉じました。現在、遊廓の遺構は残っていませんが、地区内には風俗指定
地域も存在しています。
国勢調査のデータに基づくと、
1995年以降の甲突町の
人口は変動を経て推移しており、現在も安定した
人口を維持しています。
施設
町内には公共施設や教育機関が整っており、
鹿児島県警察
鹿児島中央警察署の城南交番や、塩屋公園、甲突川左岸緑地などがあります。また、郵便局も
地域に密着したサービスを提供しています。
交通
交通面では、
国道225号が通っており、
鹿児島市営バスも運行されています。これにより、周辺
地域とのアクセスが良好で、日常生活において便利な位置にあります。
出身の著名人
甲突町出身の著名人には、乃木静子(
陸軍大将・
乃木希典の妻)、上野景範(明治時代の外交官)、音楽プロデューサーの
吉俣良、ローカルタレントのよし俣とよしげ(本名:吉俣豊茂)などがいます。
甲突町は、歴史と現代が融合した独特の魅力を持つ町です。
地域の特色を理解することは、訪れる人々にとってあらゆる意味で豊かな経験となるでしょう。