男女りすなぁ若者語

「男女りすなぁ若者語（だんじょりすなぁわかものがたり）」は、1988年 10月3日から1995年 3月30日にかけて、東北放送（TBCラジオ）で毎週月曜日から木曜日の午後9時から午後11時まで放送されていたラジオ番組です。

概要

この番組は、中学生や高校生といった若い世代を主な対象リスナーとしていました。それまでの夜ワイド番組『今夜もラジオ!ハッピーナイト』がやや上の年齢層をターゲットとしていたのに対し、当番組は、1年前に終了した若者向け番組『ラジオはAM翔んでけ電波』の流れを受け継ぎ、再び夜のラジオを若いリスナーに向けて開いたものでした。

番組を彩ったパーソナリティの中でも、水曜日・木曜日を担当した本間秋彦氏は、番組終了後の後継番組『独占ラジオ丼〜生でゴメンネッ!〜』にも引き続き出演。結果として、「男女りすなぁ若者語」のスタートから『ラジ丼』が終了する1999年9月までの実に11年間にわたり、TBCラジオの平日夜ワイド番組のメインパーソナリティを務め続けるという、長期にわたる活躍を見せました。

また、1989年頃には、当時パーソナリティを務めていた高橋長子氏と佐々木真奈美氏が、番組中でお互いの胸の小ささを「無い。鉄板みたい」などとユーモラスにからかい合っていたことが、リスナーの間で大きな話題となりました。

パーソナリティ

番組開始から終了までの間、各曜日のパーソナリティは以下のように変遷しました。

月曜日:
高橋長子（愛称：ちょうこねえ）（1988年10月 - 1990年3月）
大浦まゆみ（愛称：おまゆ）（1990年4月 - 1992年9月）
佐藤育美（1992年10月 - 1995年3月）
火曜日: 佐々木真奈美
水曜日・木曜日:
本間秋彦（メインパーソナリティ）
山本陽子（アシスタント、1988年10月 - 1989年9月）
山家久実（アシスタント、1989年10月 - ）
赤間信子（アシスタント、ジャッキー赤間）
渡辺真由美（アシスタント、番組内での名乗りはダダーン真由美、ボンレス真由美）

番組内のユニークな要素

本間秋彦氏担当回を中心に、番組には様々なキャラクターやユニークなアイテムが登場しました。

図画工作: 本間氏扮する「牡鹿町立漁業短期大学の先生」という設定のキャラクター。
クジラくん、ボブ: 本間氏の番組における別のキャラクター。ボブは「ほほーん、ばがおめー」という口癖がジングルにも使用されました。
顔面コピー: 本間氏自身の顔のコピー。番組内では「妊娠するので注意」という説明が付されていました。
魔呼びふだ（魔呼びステッカー）
シャイン: 佐藤育美氏のパーソナリティ期に制作された、写真にサインが入ったアイテム。ADが一緒に写っているものもありました。

主なコーナー

リスナーからのハガキや電話、テープ投稿を中心に、バラエティ豊かなコーナーが展開されました。曜日によって特色があり、特に本間氏担当の水・木曜日は企画色が強い傾向がありました。

月曜（高橋長子）: リスナーとの電話企画「長子のいらっしゃいまほー」や、リスナー作の難解な早口言葉に挑戦する「今週の早口言葉」、エッチな話題を中心とした「保健室だより」など。
月曜（大浦まゆみ〜佐藤育美）: ボールペンから始めて物々交換を続ける「今週のわらしべ長者」、タロットカードを用いた「愛にタロット」、当時のキャラクター性を活かしたショートストーリー紹介「お水だよ、全員集合！」、リスナーとの疑似デート企画「育美とデート」、夏の怪談コーナー「育美のうしろ」など。
火曜（佐々木真奈美）: リスナーの“おとぼけ”エピソードを紹介する「今週のおっとぼけヤロー」、リスナー同士が電話でしりとり対決する「しりとればとなりの尻とった」、外来語を日本語だけで表現する言葉遊び「横のものを縦にすると」、リスナーが家族にゴマをすって小遣いをゲットする「おかあさんとヨイッショ!!」など、ユニークな企画が多くありました。
水曜・木曜（本間秋彦他）: リスナー間の文通をサポートする「恋は水玉」、佐藤辰雄ディレクターがリスナーの川柳を批評する「歌さんの川柳教室」、リスナーが自作したジングルを募集・放送する「ジングル大作戦」、黒澤明監督になりきって映画企画を考える「俺が黒澤だ」、宮城出身力士を応援する「ガンバレ高望山」、笑える恐怖体験談「あなたの知らない世界」、本間氏が江川卓氏の声真似で質問に答える「江川卓の相談室」、街で捜したい人を公開捜索する「街角シンデレラ」（アース製薬提供で「モンダミン劇場」として放送された時期も）、番組冒頭の聴き逃しをリクエストできる「今日のリピート」、一般的なラジオではかからないようなマイナーな曲を募集する「ヘンなリクエスト」など、多岐にわたる企画を展開しました。

その他の番組要素とイベント

番組内では、定時ニュースである「河北新報ニュース」を放送する際、本間氏が担当アナウンサーを面白くいじるやり取りが恒例となり、ニュースセンターからアナウンサーが反論する一幕も見られました。また、季節に応じて「杜の都でファミリークイズ」や「プロ野球クイズ」も実施。クイズ当選者発表時の佐々木氏と本間氏のリアクションの違いもリスナーを楽しませました。

番組枠内には、日清食品提供の「日清ナイトブレイク」（22:30頃）といったコーナーや、他局制作の番組（TBSラジオ制作「杉山清貴ロッテリアサウンドウエーブ」、ニッポン放送制作「独占!Jリーグエクスプレス」など）も内包されていました。

番組の歴史の中で特に記憶に残るイベントとしては、1990年 1月1日に放送されたオールナイト特番「若りす別冊新年号」があります。この特番では当時の全パーソナリティが出演し、リスナー宅への訪問企画「夜の家庭訪問」やドラマ、方言ベスト10発表、初日の出の生中継など、スケールの大きな企画が行われました。その他、公開録音イベントや、集まったハガキに感謝を込める「ハガキ供養」なども実施され、リスナーとの物理的な交流も大切にしていました。

番組終盤には、その日の放送で時間の都合などで読み切れなかったハガキを紹介する「読みのこしハガキフラッシュ」が設けられていました。

「男女りすなぁ若者語」は、当時の東北地方の若者たちにとって、笑いと情報を共有し、パーソナリティやリスナー同士が繋がる大切なメディアとして、強い支持を得ていた番組でした。

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