町田リス園

町田リス園

概要

東京都町田市薬師台に位置する町田リス園は、リスをはじめとする小動物を専門に扱うユニークな動物園です。動物たちとの距離が近く、直接触れ合える機会が設けられている点が大きな特徴です。また、単なる観光施設としてだけでなく、障がいのある方々が働く場を提供する通所授産施設および就労継続支援B型施設としての役割も担っており、福祉の側面も併せ持っています。市内の代表的な観光名所の一つとして、多くの来園者に親しまれています。

設立と規模

町田リス園は、1988年12月15日に開園しました。その設立にあたっては、当時伊豆大島にあった「伊豆大島椿花ガーデン・リス村」の全面的な協力があり、開園時に約400匹のリスを譲り受けたのが始まりです（協力元のリス村部分は2013年に閉鎖）。

敷地全体の面積は約9,388平方メートルで、そのうち約65%にあたる約6,108平方メートルが動物の飼育や展示、そして来園者が利用する園地として活用されています。残りの約3,280平方メートルは、周囲の環境との調和を図るための緩衝緑地帯となっています。

立地と周辺環境

園は町田市の南西部に位置し、現在は薬師台という住所に属しています。かつては金井町の一部でしたが、2020年7月の住居表示実施に伴い薬師台へ編入されました。野津田町や金井町の町境に近く、主要な道路である鎌倉街道（東京都道18号府中町田線）に面しています。特に、町田市の景勝地として知られる薬師池公園のすぐ向かい側という、分かりやすく恵まれた立地条件にあります。

周辺には薬師池公園の他にも、町田ダリア園や町田えびね苑といった、自然を満喫できるスポットが点在しています。

飼育動物と施設

町田リス園の核となるのは、約2,500平方メートルの広大な「放し飼い広場」です。ここはフェンスとネットで囲まれたエリアで、約200匹のタイワンリスが自由に駆け回っています。来園者はこの広場に入ることができ、販売されているひまわりの種などを手で直接リスに与える、貴重な体験ができます。リスが手に乗って餌を食べる様子は、特に子どもたちに人気です。

リス以外にも、様々な小動物が飼育されています。「ふれあいコーナー」では、ウサギやモルモットといった身近な動物たちと触れ合う機会が設けられています（主に土日祝日限定）。その他にも、園内には動物関連のぬいぐるみなどを扱う売店があり、思い出の品を購入することができます。

利用状況とアクセス

町田リス園には、年間平均で約15万人前後が訪れます。屋外施設という性質上、その年の天候によっては来園者数が変動することもありますが、近年は年間10万人を超える状況が続いており、増加傾向にあります。開園から2013年までの累計来園者数は300万人を突破しており、地域の人気施設として定着しています。

アクセスは、公共交通機関と自家用車が利用できます。

公共交通機関：小田急線町田駅北口にある21番バス停から、神奈川中央交通バス（町53系統または町55系統）に乗車し、約20分で「薬師池」バス停に到着します。バス停から園まではすぐです。
自家用車：リス園専用の駐車場はありませんが、向かい側にある薬師池公園の駐車場を利用できます。駐車料金は最初の1時間が無料で、それ以降は時間ごとに加算されます。大型車や中型車の場合は、事前に公園のインフォメーション棟への予約が必要です。また、障がい者手帳を持っている場合は、リス園券売所で提示することで駐車料金が免除されます。

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