町田久政

町田久政（まちだ ひさまさ）は、安土桃山時代の薩摩国島津氏に仕えた家臣です。生年は不詳ですが、慶長3年11月18日（1598年12月16日）に没しました。通称は源六、または源左衛門といい、忠顕という別名も持ちます。父は町田久徳、母は伊集院久盈の娘で、子に町田久則がいます。

生い立ちと大口地頭代

町田久政は、町田久徳の三男として生まれました。兄の町田久倍は島津家の老中を務めていましたが、同時に大口（現在の鹿児島県伊佐市）の地頭にも任命されました。しかし、老中職を全うしながら大口に居住することは困難であったため、久政がその代理として大口に住むことになりました。このことから、久政は大口の地頭代としてその地域を治める役割を担っていたと考えられます。

文禄・慶長の役での活躍

文禄・慶長の役が勃発すると、町田久政は萌黄縅の大立物の兜を身につけ、大口の兵を率いて戦に参陣しました。特に、慶長3年（1598年）の泗川の戦いでは、その武勇を発揮し、目覚ましい功績を挙げました。しかし、同年の11月、露梁海戦において戦死するという悲劇に見舞われました。

死とその後

町田久政の法名は「剣叟紹鉄居士」とされ、その遺体は鹿児島の福昌寺に葬られました。彼の戦死は、島津家にとって大きな損失であり、その功績は後世に語り継がれています。

系譜

父：町田久徳
母：伊集院久盈の娘
妻：不詳
男子：町田久則

参考文献

『本藩人物誌』
鹿児島県史料集（13）（鹿児島県史料刊行委員会）


町田久政は、島津氏の家臣として、また大口の地頭代として、その生涯を捧げました。文禄・慶長の役での活躍は、彼の武勇と忠誠心を象徴しており、その名は歴史に刻まれています。

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