畠山義統

畠山義統：能登畠山氏三代、戦乱と文化の交錯

畠山義統（はたけやま よしむね）は、室町時代後期から戦国時代前期にかけての武将であり、能登守護大名。能登畠山氏の第3代当主として、激動の時代を生きました。

生涯

永享12年（1440年）頃、父である畠山義有が祖父に先立って戦死。幼くして世子に指名され、享徳4年（1455年）に祖父の隠居に伴い家督を継ぎ当主となりました。しかし、若年のため、しばらくは祖父の補佐を受けました。

応仁の乱では、畠山義就を支持し西軍に与して、東軍と戦いました。応仁の乱終結後は能登に帰国し、守護大名としての権力再編・強化に尽力します。文明11年（1479年）頃には越後守護上杉房定と婚姻関係を結び、越中への侵攻を企てました。長享元年（1487年）に加賀一向一揆が起こると、加賀守護富樫政親を支援しました。

延徳2年（1490年）には能登門徒による暗殺計画が発覚。義統は越後守護代長尾能景と連合して越中・加賀の一向一揆と開戦しますが、一揆側は畠山一族の勢力削減を図る管領細川政元の支援を受けており、決着には至りませんでした。

文化人としての側面も持ち合わせており、応仁の乱で荒廃した京都から多くの文化人が能登に下向したことで、能登は大いに繁栄しました。明応6年（1497年）8月20日、鹿島郡府中の屋敷にて死去。跡は嫡男の義元が継ぎました。

偏諱を与えた家臣

井上統英（いのうえ むねひで）
隠岐統朝（おき むねとも）
温井統永（ぬくい むねなが）
遊佐統秀（ゆさ むねひで）：守護代。忠光の子。子に総光、秀盛（秀頼の父）。義統亡き後、その跡を継いだ義元に対抗して彼の弟である慶致を擁立しました。
吉見統頼（よしみ むねより）：能登吉見氏の一族。
吉見統範（よしみ むねのり）：統頼の子。

畠山義統は、戦乱の時代に能登の地を治め、文化の振興にも貢献した人物として、その名は歴史に刻まれています。

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