番号記号

（番号記号）の歴史と用途

記号、別名井桁やスクエアは、数字の前に置かれ番号を示す記号です。その起源は14世紀頃の古代ローマまで遡り、重さの単位を表す記号lbに横棒を引いたものが、手書きによって現在の形に変化したと考えられています。日本では「ナンバー」、アメリカでは質量のポンドを表す際に「パウンド」と読まれることが多く、北米以外の英語圏では「ハッシュ」と呼ばれることもあります。これは「ハッチング」という絵画技法に由来する説があります。さらに、電話機のボタンや、業界用語では「シャープ」と呼ばれることもあります。音楽記号のシャープとは、書き方が異なる点に注意が必要です。

コンピューターにおける#記号

キーボードでは、Shiftキーと「3」キーの同時押しで入力できます。「ナンバー」「いげた」「シャープ」など、呼び方は様々です。ASCIIコードでは10進数35、16進数0x23に割り当てられ、Unicodeにも引き継がれているため、コンピューター間でのデータ交換において高い互換性を持ちます。

様々なプログラミング言語やシステムで活用されています。例えば、HTMLやCSSではRGBカラーモデルの値表現、数値文字参照に使用されます。MediaWikiなどのウィキ記法では、番号付きリストの作成に用いられます。Unix系のシェルスクリプト、Perl、Pythonなどのスクリプト言語や設定ファイルではコメントを表すのに用いられ、行頭または行中に配置することで、その行以降をコメントとして扱います。ファイルの先頭に配置された#!は、スクリプト実行時のインタプリタ指定として機能します（シバン）。

電子メールや掲示板では、独り言のような体裁で用いられることもあります。URIでは、フラグメントとその他の部分のセパレータとして使用され、HTMLではページ内の特定箇所を示すのに役立ちます。MediaWikiでは、ページ内の見出しへのリンクに使用されます。C言語やC++ではプリプロセッサへのディレクティブを表すのに使用され、音楽ソフトウェアではシャープ記号の代替として使われることもあります。さらに、C#やGtk#などの.NET関連のプログラミング言語やライブラリの名前にも用いられています。

業界用語としての「シャープ」

テレビ、ラジオ、映画業界では、番組の放送回数を示す際に「シャープ」という呼称が用いられています。例えば、「#100」は「シャープ100」と表現され、スタッフや演者の会話の中で一般視聴者にも聞かれることがあります。

数学とスポーツにおける#記号

数学では、素数階乗を表す記号として使用されます。例として、5# = 5 × 3 × 2 = 30となります。スポーツ界では、選手の背番号表記に使用され、「#10」は背番号10を表します。

ソーシャルメディアと電話番号

Twitterなどのソーシャル・ネットワーキング・サービスでは、「#」と続く文字列を「ハッシュタグ」と呼び、それがハイパーリンクとなり、検索に使用できます。日本のNTTにおける「シャープダイヤル」の電話番号は、＃数字4桁という形式です。

まとめ

記号は、その起源から現代のデジタル社会まで、様々な分野で重要な役割を果たしています。その多様な用途と歴史を理解することで、この一見シンプルな記号の奥深さを知ることができます。

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