発坂駅

発坂駅：えちぜん鉄道勝山永平寺線の歴史と魅力

福井県勝山市鹿谷町保田に位置する発坂駅は、えちぜん鉄道勝山永平寺線沿線にある駅です。駅番号はE21。周囲は住宅が多く、九頭竜川に架かる荒鹿橋からも程近い、自然豊かな環境にあります。

歴史を刻む駅舎

発坂駅の歴史は古く、1914年（大正3年）に京都電燈越前電気鉄道の駅として開業しました。その後、京福電気鉄道へと引き継がれ、長きに渡り地域住民の足として活躍しました。1984年には駅業務が委託化、1993年には無人駅となりました。2001年には、京福電気鉄道越前本線で列車正面衝突事故が発生し、全線運行が休止、発坂駅も休業を余儀なくされました。しかし、2003年に京福電気鉄道からえちぜん鉄道へ駅施設が譲渡され、同年10月には運行が再開、駅業務も再開しました。

駅舎と構造

発坂駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、現在も無人駅です。木造の駅舎は、福井方面ホームに隣接し、ホーム上屋の一部を兼ねています。勝山方面ホームにも上屋と待合所があり、構内踏切で駅舎と繋がっています。列車交換が可能で、列車は右側通行ですれ違います。2001年の衝突事故は、下り列車到着前に上り列車が信号を見落として発車したことが原因でした。また、勝山側のポイントにはシェルターが設置されているのも特徴です。

利用状況と周辺環境

発坂駅の1日平均乗車人員は、勝山市統計書を参照する必要があります。周辺環境は、両隣の駅に比べて住宅が多く、静かな住宅街に囲まれた駅です。2020年には、ブータンミュージアムが福井市から移転し、開業しました。その他、勝山市立北部中学校も近隣にあります。

文化との邂逅

2021年には、乃木坂46のアルバム『Time flies』のキャンペーンの一環として、メンバーが駅にポスターを貼付するプロモーション活動が行われました。「坂」のつく駅40カ所を対象としたこのキャンペーンで、発坂駅は北陸地方の選定駅の一つとなりました。

アクセスと周辺情報

発坂駅は、えちぜん鉄道勝山永平寺線を利用できます。勝山市乗合タクシー「鹿谷線」の発坂駅前バス停留所も利用可能です。駅周辺には、ブータンミュージアムや勝山市立北部中学校などの施設があり、観光や生活の拠点として機能しています。

隣の駅

えちぜん鉄道勝山永平寺線

快速（上り）：越前竹原駅 - 発坂駅 - 勝山駅
普通：保田駅 - 発坂駅 - 比島駅 - 勝山駅
※一部の普通列車は比島駅に停車しません。

まとめ

発坂駅は、長い歴史と、地域に密着した駅です。無人駅でありながらも、周辺住民の生活を支え、近年ではアイドルグループのキャンペーンが行われるなど、注目を集めています。静かな住宅街に佇む、歴史と現代が交差する魅力的な駅と言えるでしょう。今後、さらに地域の活性化に貢献していくことが期待されます。

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