白アリッッ

白アリッッ：アリスと白雪姫、そして歪んだ鏡の世界

『白アリッッ』は、漫画家ぺぷ氏によって創作されたダークファンタジー漫画作品です。2010年から2016年にかけて『月刊シルフ』で連載され、全10巻の単行本とドラマCDが発売されています。この作品は、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』（鏡の国のアリスを含む）とグリム童話の『白雪姫』を大胆に再解釈した、独特の世界観と魅力的なキャラクターで多くの読者を魅了しました。

物語のあらすじ

白髪赤目の少女・白雪は、容姿から「悪魔の子」と疎まれ、母親からも冷たくあしらわれてきました。しかし、白雪はいつも「いつかみんなと仲良くなれる」と信じていました。ある日、鏡が原因でトラブルに巻き込まれた白雪は、突如として異世界「ミラ」へと送り込まれてしまいます。鏡は「元の世界に戻りたければ、アリスを王にしろ」と言い残し、姿を消します。

ミラは、白雪の故郷とは正反対の、すべてが逆さまの世界でした。名前を持つことが珍しいこの世界では、二人の王位候補による争いが繰り広げられています。白雪は、その争いに巻き込まれ、王位候補の一人であるアリスと出会います。

アリスは一見、金髪碧眼の好青年ですが、本性はドSで、白雪に対しては辛辣な言葉を投げかけ、乱暴な態度を取ります。白雪はアリスを「サド男」、アリスは白雪を「クソアマ」と呼び合う、奇妙な関係を築いていきます。

主要登場人物

登場人物たちは『不思議の国のアリス』と『白雪姫』をモチーフとしており、それぞれの個性的なキャラクターが物語を彩ります。

アリス: ミラの王位候補の一人。表面的には優しく好青年を装っていますが、本性はドS。300年前から名前を失っており、王位争いに敗れ続けていました。最近になって名前を取り戻し、再び王位を狙います。声優は鈴村健一さん。
白雪: もう一人の主人公。容姿ゆえに「悪魔の子」と呼ばれ、辛い境遇にありました。アリスと共に、元の世界に戻るため、そしてミラの謎を解き明かすため奔走します。声優は釘宮理恵さん。
サンガツ: 喫茶店「MAD TEA PARTY」のパティシエ。帽子屋の部下で、常にマスクを着用しています。冷徹な性格ですが、白雪には優しく接します。声優は遊佐浩二さん。
帽子屋: 喫茶店「MAD TEA PARTY」のマスター。明るく楽天的な性格ですが、仕事はサボりがちです。白雪を「少女」と呼び、ミラの情報を教えてくれます。声優は小野坂昌也さん。
ネムリネズミ: アリスを慕う少女。アリスに助けられた過去を持ち、彼を「王子様」として崇拝しています。料理が得意です。声優は金田朋子さん。
鏡: 白雪をミラに連れてきた張本人。不可解な言動で、物語に不可欠な存在です。声優は寺島拓篤さん。
ハッピー他: 白雪の故郷の友人7人。『白雪姫』の七人の小人をもじったキャラクターです。
白雪の母親: 白雪の容姿を嫌悪し、冷たくあしらう母親。『白雪姫』の悪役王妃をモチーフにしています。
白ウサギ: 300年前の王位争いでアリスを敗北させた人物。
ハートの女王、チェシャ猫、ハートのジャック、赤のキング: 『不思議の国のアリス』のキャラクターをモチーフとした、ミラの王族や配下たちです。それぞれ個性的なキャラクターで物語に深みを与えています。声優は森久保祥太郎さん（チェシャ猫）、代永翼さん（ハートのジャック）など。

赤のキングの性格

ミラの王である赤のキングは、潔癖症で、他人に触られるのを嫌います。また、ヤンデレ気質も持ち合わせており、白雪を監禁するなど、自己中心的な行動が目立ちます。しかし、仕事は真面目にこなし、好きな相手には一途な一面も見せます。

まとめ

『白アリッッ』は、おなじみの童話をモチーフにしながらも、ダークで予測不能な展開、魅力的なキャラクター、そして重厚なストーリーで、多くの読者を魅了した作品です。アリスと白雪の冒険、そしてミラの謎に満ちた世界観は、読者に深い印象を残すでしょう。 各巻のISBN情報なども公開されていますが、ここでは割愛します。

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