白山駅 (東京都)
東京都文京区白山五丁目に位置する白山駅は、東京都交通局が運営する都営地下鉄三田線（駅番号I 13）の停車駅です。周辺に多数の大学や高校が集まることから、学生街としての活気を呈しており、特に朝夕のラッシュ時には多くの学生で賑わいます。
白山駅は、都営地下鉄6号線の駅として1972年（昭和47年）6月30日に開業しました。計画段階での仮称は、この地域の旧地名に由来する「指谷町」駅でした。その後、1978年（昭和53年）7月1日には路線名の変更に伴い、都営三田線の駅となります。ICカード乗車券であるPASMOの利用が可能になったのは、2007年（平成19年）3月18日のことです。
地下に設けられた駅は、相対式ホーム2面2線を備えています。駅用地の制約から、ホームは半径500メートルの緩やかなカーブを描いています。駅の北側は、外径10.72メートルという大きなシールド機を用いて掘削された大断面の「白山シールド」トンネルとなっており、ここではシールド機を小さくするため軌道間隔を狭く設計しているため、南北線間に支柱がありません。
当駅を含む「指ヶ谷工区」（延長876.650メートル）の建設工事は、当初は地上から掘り進める開削工法が予定されていました。しかし、着工後に高島平寄り区間の地質が軟弱で地下水が非常に多いことが判明したため、計画を変更。周囲を強固な壁で囲いながら地下深くまで掘削するケーソン工法（延長34.15メートル、沈下深度21メートル）を採用して施工されました。
駅は旧白山通りの薬師坂のほぼ直下に位置しています。改札口は二箇所あり、春日駅寄りにあるA1出入口側と、千石駅寄りにあるA2・A3出入口側それぞれに設置されています。これらの出入口は坂の下部と上部に位置するため、利用者の便宜を図り、改札内の案内表示では地域の実情に合わせて「白山下」（A1方面）および「白山上」（A2・A3方面）と表記されています。なお、これらの改札外コンコースは地下で直接繋がっておらず、一旦地上に出て移動する必要があります。
駅のバリアフリー設備としては、ホーム階と改札内コンコース階を結ぶエレベーターが各ホームに1基ずつ、合計2基設置されています。また、A3出入口側には地上と改札階を結ぶエレベーターも備わっています。改札内には、車椅子利用者など誰もが使いやすいスロープ付きの多機能トイレが整備されています。エスカレーターも設置されており、各ホームから改札内コンコースへ向かう上り方向のみのものが2機ずつ、A3出入口の改札階から踊り場へ向かう上り方向のみのものが1機あります。
かつては改札の内外に売店がありましたが、改札外の売店は2002年頃に、改札内の売店も2009年2月に閉店しました。現在、改札内の売店跡地には軽食類の自動販売機が設置されています。また、改札内にあった倉庫を有効活用するためテナントが募集され、不動産業者が入居して店舗を運営していましたが、2013年3月31日に閉店しました。その後、2014年4月30日にはコンビニエンスストアのミニストップが出店しましたが、これも後に閉店しています。現在は、和菓子や洋菓子、雑貨などを週替わりで販売する期間限定のショップスペースとして活用されています。
2023年度における白山駅の1日平均乗降人員は45,428人でした（乗車人員22,853人、降車人員22,575人）。駅の利用者数は、1996年に近隣の東京メトロ南北線本駒込駅が開業した影響などを受け、1990年代後半には減少傾向が見られました。しかし、2000年代半ば以降は、東洋大学のキャンパス機能が都心に回帰したことや、周辺地域でマンション開発が進んだことなどにより、乗降人員は再び増加に転じています。
白山駅周辺は、東洋大学をはじめとして京北中学・高等学校、京華中学校・高等学校、駒込中学校・高等学校、東京都立向丘高等学校、郁文館中学校・高等学校、日本医科大学、文京学院大学など、多くの教育機関が集積しており、文教地区かつ学生街の様相を呈しています。駅の出入口のうち、A2・A3出入口方面は坂の途中にあるため、千石方面へ向かう際は急な上り坂となります。
主な出入口として、南側（春日駅方面、白山下）にA1出入口（セブン-イレブン文京白山駅前店など）、東側（旧白山通り向かい）にA2出入口（都立向丘高校など）、北側（千石駅方面、白山上）にA3出入口（白山神社、東洋大学など）があります。A3出入口への経路途中にはエレベーター専用口も設けられています。直線距離で約250メートル離れた場所に東京メトロ南北線の本駒込駅がありますが、両駅間での連絡運輸は行われていません。
周辺の主要道路としては、白山通り（東京都道301号）と旧白山通り（国道17号）があります。また、梅雨時には「文京あじさいまつり」で賑わう白山神社や、都心にありながら豊かな自然が広がる小石川植物園も徒歩圏内です。
バス路線については、駅周辺の「白山上」バス停から都営バス（草63系統）、旧白山通り上の「向丘二丁目」バス停から都営バス（東43、茶51系統）、そして文京区コミュニティバス「Bーぐる」の「白山駅」「白山下」バス停が利用可能です。Bーぐるは方面によって乗降場所が異なり、日本医大前方面へはA3出口近くの「白山駅」バス停、文京シビックセンター方面へはA1出口近くの「白山下」バス停からの乗車が便利です。
東京都交通局（都営地下鉄）三田線では、春日駅（I 12）と千石駅（I 14）の間に位置しています。
（出典：東京都交通局、東京都統計年鑑等）
歴史
白山駅は、都営地下鉄6号線の駅として1972年（昭和47年）6月30日に開業しました。計画段階での仮称は、この地域の旧地名に由来する「指谷町」駅でした。その後、1978年（昭和53年）7月1日には路線名の変更に伴い、都営三田線の駅となります。ICカード乗車券であるPASMOの利用が可能になったのは、2007年（平成19年）3月18日のことです。
駅構造
地下に設けられた駅は、相対式ホーム2面2線を備えています。駅用地の制約から、ホームは半径500メートルの緩やかなカーブを描いています。駅の北側は、外径10.72メートルという大きなシールド機を用いて掘削された大断面の「白山シールド」トンネルとなっており、ここではシールド機を小さくするため軌道間隔を狭く設計しているため、南北線間に支柱がありません。
当駅を含む「指ヶ谷工区」（延長876.650メートル）の建設工事は、当初は地上から掘り進める開削工法が予定されていました。しかし、着工後に高島平寄り区間の地質が軟弱で地下水が非常に多いことが判明したため、計画を変更。周囲を強固な壁で囲いながら地下深くまで掘削するケーソン工法（延長34.15メートル、沈下深度21メートル）を採用して施工されました。
駅は旧白山通りの薬師坂のほぼ直下に位置しています。改札口は二箇所あり、春日駅寄りにあるA1出入口側と、千石駅寄りにあるA2・A3出入口側それぞれに設置されています。これらの出入口は坂の下部と上部に位置するため、利用者の便宜を図り、改札内の案内表示では地域の実情に合わせて「白山下」（A1方面）および「白山上」（A2・A3方面）と表記されています。なお、これらの改札外コンコースは地下で直接繋がっておらず、一旦地上に出て移動する必要があります。
駅のバリアフリー設備としては、ホーム階と改札内コンコース階を結ぶエレベーターが各ホームに1基ずつ、合計2基設置されています。また、A3出入口側には地上と改札階を結ぶエレベーターも備わっています。改札内には、車椅子利用者など誰もが使いやすいスロープ付きの多機能トイレが整備されています。エスカレーターも設置されており、各ホームから改札内コンコースへ向かう上り方向のみのものが2機ずつ、A3出入口の改札階から踊り場へ向かう上り方向のみのものが1機あります。
駅構内
かつては改札の内外に売店がありましたが、改札外の売店は2002年頃に、改札内の売店も2009年2月に閉店しました。現在、改札内の売店跡地には軽食類の自動販売機が設置されています。また、改札内にあった倉庫を有効活用するためテナントが募集され、不動産業者が入居して店舗を運営していましたが、2013年3月31日に閉店しました。その後、2014年4月30日にはコンビニエンスストアのミニストップが出店しましたが、これも後に閉店しています。現在は、和菓子や洋菓子、雑貨などを週替わりで販売する期間限定のショップスペースとして活用されています。
利用状況
2023年度における白山駅の1日平均乗降人員は45,428人でした（乗車人員22,853人、降車人員22,575人）。駅の利用者数は、1996年に近隣の東京メトロ南北線本駒込駅が開業した影響などを受け、1990年代後半には減少傾向が見られました。しかし、2000年代半ば以降は、東洋大学のキャンパス機能が都心に回帰したことや、周辺地域でマンション開発が進んだことなどにより、乗降人員は再び増加に転じています。
駅周辺
白山駅周辺は、東洋大学をはじめとして京北中学・高等学校、京華中学校・高等学校、駒込中学校・高等学校、東京都立向丘高等学校、郁文館中学校・高等学校、日本医科大学、文京学院大学など、多くの教育機関が集積しており、文教地区かつ学生街の様相を呈しています。駅の出入口のうち、A2・A3出入口方面は坂の途中にあるため、千石方面へ向かう際は急な上り坂となります。
主な出入口として、南側（春日駅方面、白山下）にA1出入口（セブン-イレブン文京白山駅前店など）、東側（旧白山通り向かい）にA2出入口（都立向丘高校など）、北側（千石駅方面、白山上）にA3出入口（白山神社、東洋大学など）があります。A3出入口への経路途中にはエレベーター専用口も設けられています。直線距離で約250メートル離れた場所に東京メトロ南北線の本駒込駅がありますが、両駅間での連絡運輸は行われていません。
周辺の主要道路としては、白山通り（東京都道301号）と旧白山通り（国道17号）があります。また、梅雨時には「文京あじさいまつり」で賑わう白山神社や、都心にありながら豊かな自然が広がる小石川植物園も徒歩圏内です。
バス路線については、駅周辺の「白山上」バス停から都営バス（草63系統）、旧白山通り上の「向丘二丁目」バス停から都営バス（東43、茶51系統）、そして文京区コミュニティバス「Bーぐる」の「白山駅」「白山下」バス停が利用可能です。Bーぐるは方面によって乗降場所が異なり、日本医大前方面へはA3出口近くの「白山駅」バス停、文京シビックセンター方面へはA1出口近くの「白山下」バス停からの乗車が便利です。
隣の駅
東京都交通局（都営地下鉄）三田線では、春日駅（I 12）と千石駅（I 14）の間に位置しています。
（出典：東京都交通局、東京都統計年鑑等）
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