百貫港

百貫港について

熊本県熊本市西区にある地方港湾、百貫港（ひゃっかんこう）は、熊本県によって管理されています。熊本市中心部から西へ約10km、坪井川の河口に位置する河口港です。

歴史

16世紀末頃、加藤清正によって築港されたと伝えられており、明治初期に三角西港が開港するまでは、熊本の重要な外港として機能していました。1912年には、熊本軌道によって田崎と百貫石の間を結ぶ鉄道が開業し、1916年には高麗門まで延伸され、港と熊本市中心部が鉄道で接続されました。当初は非電化でしたが、後に電化され、高頻度で運行されるようになりました。しかし、太平洋戦争の影響で1945年に休止、その後熊本市に買収され市電となりましたが、再開することなく1965年に廃止されました。

1967年には、九州商船により日本初のホバークラフト定期航路が当港と島原港、本渡港の間で運航を開始しました。これは、当時としては画期的な試みでした。

現在の百貫港

現在は、熊本都市圏で使用される砂や砂利などの工業製品を扱う港湾として利用されており、定期旅客航路は存在しません。2015年度の発着数は15隻、総トン数は3,870トンとなっています。

港湾施設

港湾施設としては、以下のものが整備されています。

-1.0m物揚場（長さ119m）
-0.5m物揚場（長さ626m）
野積場・荷捌地（14,970平方メートル）

まとめ

百貫港は、その歴史の中で熊本の発展を支えてきた重要な港です。かつては人々の往来や物資の輸送で賑わいましたが、現在はその役割を工業港として担っています。過去の賑わいを知る人にとっては、少し寂しいかもしれませんが、熊本の経済活動を支える重要な拠点であることは間違いありません。

関連情報

日本の港湾一覧#熊本県

参考資料

国土交通省『港湾統計（年報）』(2016年)
熊本県港湾協会 - くまもとの港

もう一度検索