県庁前交差点 (高知県)

高知県庁前交差点：国道8路線の Crossroads

高知県高知市本町五丁目に位置する県庁前交差点は、特異な存在として知られています。なんと、8本もの一般国道の起終点が集中しているのです。これは、新潟市中央区の本町交差点と並び、日本最多となります。

なぜ、ここに8路線もの国道が集まるのか？

その理由は、高知市の地理的特性と、四国における位置づけにあります。

1. 河川の影響: 高知市内には鏡川や仁淀川といった大きな河川が流れ込んでおり、これらの河川に沿って道路が形成されました。
2. 四国の都市を結ぶ要衝: 瀬戸内海側の徳島市、高松市、松山市といった四国を代表する都市と、太平洋側で唯一の大都市である高知市を結ぶ国道が定められました。
3. 周辺都市の不在: 高知市の周辺には大規模な市街地を持つ都市が存在しないため、道路法上の「主要な都市間を結ぶ道路」という要件を満たすために、高知市周辺で終わる国道路線も、高知市まで起終点を引き延ばす必要がありました。

これらの要因が重なり、県庁前交差点に多くの国道が集まることになったのです。

複雑な重複区間

高知市に集まる国道は重複区間が多く、名目上は8路線が集中しているものの、案内標識で明示されているのは国道32号と国道33号のみです。実際に走行する際には、注意が必要です。

「ココ！マーク」

道路標識には「ココ！マーク」としてアルファベットの「K」が使用されています。これは、県庁前交差点を示す目印となります。

当交差点を起点・終点とする国道

当交差点を起点とする国道

国道33号: 終点は愛媛県松山市。西方面へ向かう国道は、国道33号と重複します。
国道56号: 終点は愛媛県松山市。多くの区間が単独区間です。
国道194号: 終点は愛媛県西条市。いの町より単独区間となります。
国道195号: 終点は徳島県徳島市。高知市内小倉町交差点より単独区間となります。
国道197号: 終点は大分県大分市。須崎市より単独区間となります。
国道493号: 終点は高知県安芸郡東洋町。室戸岬付近のみ実延長区間ですが、法令上の要件を満たすため、起点・高知市より約50km先の奈半利町まで国道55号、国道32号と重複します。

当交差点を終点とする国道

国道32号: 起点は香川県高松市。東方面へ向かう国道は国道32号と重複します。
国道55号: 起点は徳島県徳島市。高知市介良より国道32号と重複します。

主要地までの距離

国道32号方面: 高松市 140km、大豊町 39km
国道33号方面: 松山市 123km、いの町 10km
国道55号方面: 徳島市 211km、室戸市 76km
国道56号方面: 四万十市 118km、土佐市 20km
国道194号方面: 西条市 88km、いの町長沢 54km
国道195号方面: 徳島市 178km、香美市 16km
国道197号方面: 大洲市 140km、梼原町 81km
国道493号方面: 東洋町 98km

県庁前交差点は、高知を訪れる人々にとって、道路交通の要衝であると同時に、その複雑な構造が興味深い地点でもあります。高知を訪れた際には、一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

もう一度検索