石丸定次

石丸定次（いしまる さだつぐ）

石丸定次（1603年 - 1679年）は、江戸時代前期に活躍した幕臣であり、大坂町奉行としてその名を知られています。通称は藤蔵、官位は従五位下。淡路守、石見守に任じられました。石丸家は旗本であり、定次は大番組頭であった石丸定政の子として生まれました。

生涯

石丸定次は、1625年に小姓として幕府に出仕し、1629年には従五位下淡路守に叙任されます。その後、書院番を経て、1645年に父の跡を継ぎました。1658年には書院番頭に昇進し、着実にキャリアを重ねていきます。

1663年、60歳という高齢で大坂町奉行の第3代東町奉行に任命されました。河内国の志紀郡、若江郡、丹北郡で1000石を加増され、合計2240石を知行する身となります。

大坂町奉行として、定次は様々な難題に取り組みました。1666年の大火、1670年の津波、1674年の大洪水など、大坂を襲った数々の災害において、被災者の救済に奔走します。また、綿仲間の公認、天満青物市場の保護、十人両替の制定、油屋の紛争の和睦など、経済政策にも深く関与し、大坂における楽市・楽座の撤廃といった幕府の政策を推進しました。

しかし、1679年、在職中に越権行為の疑いをかけられ、自刃という形で生涯を終えます。没後、父と祖父と共に横浜市青葉区の松岳院に葬られました。

人物・評価

石丸定次は、大坂町奉行として、災害からの復興、経済政策の推進に尽力し、大坂の発展に大きく貢献しました。しかし、その一方で、越権行為の疑いをかけられ、悲劇的な最期を迎えた人物でもあります。彼の功績と悲劇は、現代においても語り継がれています。

石丸定次の墓所は、横浜市青葉区に所在する松岳院にあり、横浜市の公式サイトでも紹介されています。

家族

妻：庄田安照の娘
娘：石丸定勝の妻、小堀政利の妻、朝比奈良豊の妻、松平伊行の妻
* 養子：石丸定勝（弟である石丸定盛の長男）

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