石坂昌孝

石阪昌孝：幕末から明治を駆け抜けた政治家

石阪昌孝（いしざか まさたか）は、天保12年（1841年）に武蔵国多摩郡野津田村（現在の東京都町田市）で生まれました。幼名は高之助といいました。

生い立ちと初期の活動

豪農の三男として生まれた石阪は、後に母の実家である名主・石阪昌吉の養子となります。安政4年（1857年）に家督を相続し、又次郎を襲名しました。明治維新後、明治5年（1872年）には第三十戸籍区戸長に任命され、その後も第八区区長、神奈川県権少属を歴任しました。

自由民権運動への参加と政治家への道

石阪は自由民権運動に共鳴し、明治14年（1881年）には政治結社「融貫社」を結成し、青年の育成に尽力しました。翌年には自由党に入党し、政治活動を本格化させます。明治23年（1890年）の第1回衆議院議員総選挙に神奈川県第三区から出馬し、見事当選。以後、第4回総選挙まで連続4回の当選を果たしました。

群馬県知事としての苦難

明治29年（1896年）には群馬県知事に就任しますが、在任中に渡良瀬川の大洪水が発生。足尾鉱毒事件が深刻化し、その対応に苦慮しました。明治30年（1897年）には知事を非職となっています。

主な官歴

明治6年（1873年）5月：第八區區長
明治7年（1874年）6月：神奈川県権少属
明治12年（1879年）2月：神奈川県会議員、神奈川県会議長
明治23年（1890年）7月：第1回衆議院議員総選挙 初当選（神奈川3区）
明治25年（1892年）2月：第2回衆議院議員総選挙 当選（神奈川3区）
明治27年（1894年）3月：第3回衆議院議員総選挙 当選（東京13区）
明治27年（1894年）9月：第4回衆議院議員総選挙 当選（東京13区）
明治29年（1896年）8月：群馬県知事
* 明治30年（1897年）4月：群馬県知事 非職

栄典と家族

明治29年（1896年）には正五位に叙せられています。娘の石阪美那子は、著名な文学者である北村透谷の妻です。

死去

石阪昌孝は明治40年（1907年）1月13日に生涯を閉じました。

石阪昌孝は、激動の時代を生きた政治家として、その足跡を इतिहासに残しています。

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