石川貞當

石川貞當について

石川貞當（いしかわ さだまさ）は、江戸時代前期に活躍した旗本です。三河国額田郡大島村（現在の愛知県豊田市追分町）に陣屋を置き、そこから「大島石川家」とも呼ばれる家系の人物です。この家系は、明治維新まで旗本として続きました。

生涯

貞當は、慶長18年（1613年）に美濃国大垣藩主であった石川忠総の四男として誕生しました。母は、堀尾吉晴の娘です。寛永9年（1632年）に御書院番となり、2百石を賜りました。その後、進物番・同組頭を経て、寛永16年12月（1640年2月）には布衣の着用を許されました。

さらに、御書院番組頭を務めた後、寛永18年1月2日（1641年2月11日）には従五位下・阿波守に叙任されました。寛永19年12月（1643年2月）には1千8百石が加増され、合わせて2千石を知行しました。慶安元年10月（1648年12月）には、世継ぎである徳川家綱付きの大番頭となり、西の丸に伺候しました。

慶安3年12月（1651年2月）に父である忠総が死去すると、翌年の慶安4年4月4日（1651年5月23日）には、父の遺領から三河国額田郡・加茂郡内で7千石の分与を受け、先に幕府から賜っていた2千石を返上しました。承応2年6月29日（1653年7月23日）に大阪大番として赴任中に亡くなり、一時的に弟の総氏がその役目を引き継ぎました。

大島石川家

貞當の家系である大島石川家は、三河国を拠点としていましたが、後に江戸水道橋口（現在の東京都文京区本郷1丁目、東京都立工芸高等学校のある場所）に屋敷を賜り、江戸にも拠点を構えました。

参考文献

『新訂 寛政重修諸家譜 第3』続群書類従完成会、1981年
『石川家先祖覚書』
『石川家由来』
『石川家系譜』
『石川家譜』
『石川家譜難波録』

関連項目

石川氏
石川源氏
石川家成（義理の祖父）
大久保忠隣（祖父）

このように、石川貞當は、江戸時代初期に幕府の要職を歴任し、大島石川家を支えた重要な人物でした。彼の生涯は、当時の武士の生き方や家系の歴史を理解する上で貴重な資料となっています。

もう一度検索