砂沼

砂沼（さぬま）

茨城県下妻市に位置する砂沼は、周囲6km、面積55ha、満水時の水深約3mの農業用ため池です。その美しい景観は「茨城百景」にも選ばれており、市民の憩いの場として親しまれています。2010年には、農林水産省の「ため池百選」にも選定されました。

歴史

江戸時代中期、新田開発政策の一環として一度は干拓され新田となりましたが、その後深刻な水不足に悩まされました。干拓から60年後、周辺農民の熱心な嘆願が実り、再びため池として復活。現在は、砂沼下流域の1800haに及ぶ広大な水田を潤す重要な水源となっています。

自然

砂沼は、豊かな自然環境にも恵まれています。特に秋から冬にかけては、カモ類の絶好の生息地となり、コガモ、マガモ、カルガモなどの様々な種類のカモが飛来します。時には、オナガガモ、ヒドリガモ、オカヨシガモなどの珍しいカモの姿も見られます。また、ゲンゴロウブナ（ヘラブナ）、オイカワ（ヤマベ）、タモロコなど、多様な淡水魚が生息しており、釣り人にも人気のスポットです。

周辺施設

砂沼周辺は「砂沼広域公園」として整備されており、砂沼の地形や自然を活かした様々な施設が設けられています。公園内は、スポーツゾーン、水生植物ゾーン、遊歩道ゾーン、沼のゾーンなどに分かれており、スポーツや散策、自然観察などを楽しむことができます。

観桜苑

公園を代表する観桜苑には、5haを超える広大な敷地に約50種類、350本の桜が植えられています。春には見事な桜が咲き誇り、多くの花見客で賑わいます。また、6月には2万9000本もの花菖蒲が咲き乱れ、訪れる人々を魅了します。

下妻市観光交流センター さん歩の駅サン・SUNさぬま

砂沼の南岸には、観光物産販売所やカフェレストランを備えた「下妻市観光交流センター さん歩の駅サン・SUNさぬま」があります。地元の特産品やお土産を購入できるほか、食事や休憩も可能です。

砂沼大橋

砂沼の東岸と西岸は砂沼大橋で結ばれています。橋は西岸で二つに分かれたY字形をしており、中央には飛翔像が設置されています。橋の中央からは、童謡「ふるさと」やご当地ソング「砂沼夜曲」が流れ、訪れる人々の心を和ませます。

アクセス

道路

国道125号
茨城県道15号結城下妻線

鉄道

関東鉄道常総線下妻駅下車

関連項目

茨城百景
ため池百選

外部リンク

砂沼広域公園 - 下妻市
* 農林水産省のため池百選選定

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