碧玉

碧玉（へきぎょく）について

碧玉は、微細な石英の結晶が集まって形成された鉱物で、一般的にはジャスパーと呼ばれています。宝石としての側面を持ち、独特な色合いや模様が魅力です。また、和名ではブルーサファイアも碧玉と称されますが、本記事では後者の宝石については言及しません。

成分と色のバリエーション

碧玉は、その特徴として不透明であることが挙げられます。これは、酸化鉄や水酸化鉄といった不純物が含まれているためです。これらの不純物の種類や含有量により、碧玉は紅色、緑色、黄色、褐色など、さまざまな色合いを持ち、模様も多種多様です。

主に以下のような種類があります：

• - 赤碧玉（レッドジャスパー）
• - 緑碧玉（グリーンジャスパー）
• - 黄碧玉（イエロージャスパー）
• - オビキュラージャスパー（円環模様のジャスパー）

碧玉は、玉髄や瑪瑙と同じ系統に属しますが、不純物の含有量が多いため、様々な呼び名が付けられています。なかでも、3月の誕生石として知られるブラッドストーン（血玉髄）は碧玉の一種にあたります。

碧玉の産出地

日本国内では、いくつかの地域で碧玉が産出されます。具体的には、新潟県の佐渡地域に位置する「赤玉」、島根県松江市の「玉造石」、青森県津軽地域の「錦石」などがあります。ただし、これらの名称で呼ばれる全ての石が碧玉であるわけではありません。

さらに、ギアナ高地にあるカナイマ国立公園では、碧玉で構成された川床の地形が見られます。しかし、これらの地域はユネスコの世界遺産に指定されているため、宝石の採取や観光目的での利用は規制されています。

碧玉の性質と特徴

碧玉の化学組成は主に二酸化ケイ素（SiO2）で構成されており、モース硬度は7という強度を持っています。また、比重は2.65です。これにより、耐久性も高く、装飾品としての使用に適しています。

用途と加工法

古代から、人類は碧玉を装飾品として利用してきました。特に東アジアでは、勾玉や管玉などの形で使われており、その他にも印材や指輪、簪、笄、さらには花瓶や庭石などに加工されてきました。これらの用途からも、碧玉の美しさと実用性が伺えます。

碧玉は、さまざまな色合いや模様を持ちながら、歴史的にも文化的にも多くの意味を持つ鉱物です。その魅力を知ることで、より深く宝石の世界を楽しむことができるでしょう。

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