社会主義協会 (1900年)

社会主義協会

社会主義協会は、明治時代に活動した社会主義思想の研究・普及を目的とした団体です。1900年（明治33年）1月に、社会主義研究会を前身として発足しました。

結成の背景

1898年より開催されていた社会主義研究会が、社会主義協会の母体となりました。この研究会には、安部磯雄、河上清、片山潜、堺利彦、幸徳秋水、木下尚江、西川光二郎といった、当時の社会主義運動を牽引する人々が集まっていました。

1900年1月、安部磯雄を会長として、これらのメンバーを中心に社会主義協会が正式に結成されました。

社会民主党結成と協会活動の強化

社会主義協会の主要メンバーであった、安部磯雄、河上清、片山潜、幸徳秋水、木下尚江、西川光二郎の6名は、1901年5月に日本初の社会主義政党である社会民主党を結成しました。しかし、社会民主党は結党からわずか2日後に結社を禁止されてしまいます。このため、社会主義協会の活動を強化し、社会主義思想の普及に注力することとなりました。幸徳秋水が創刊した平民社などと共に、社会主義の啓蒙活動を展開しました。

解散

社会主義協会は、社会主義運動に対する政府の弾圧が強まる中で、1904年11月に第1次桂内閣によって結社を禁止され、解散を余儀なくされました。

社会主義協会が果たした役割

社会主義協会は、短期間の活動ではありましたが、明治期の社会主義運動の黎明期において、重要な役割を果たしました。社会主義思想の普及、社会民主党結成への流れ、そして、後の社会運動に大きな影響を与えたと言えるでしょう。協会に集まった人々は、日本の社会主義運動の先駆者として、その後の日本の社会運動に大きな足跡を残しました。

社会主義協会は、明治初期の社会主義運動を語る上で欠かせない存在であり、その歴史は、日本の社会運動史を理解する上で重要な手がかりとなります。

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