神流川橋 (国道17号)

神流川橋（かんながわばし）

神流川橋は、埼玉県児玉郡上里町勅使河原と群馬県高崎市新町の間を流れる神流川に架かる、国道17号本庄道路の重要な橋梁です。神流川の最下流に位置し、地域交通の大動脈としての役割を担っています。

概要

この橋は、一般国道17号バイパスである本庄道路の一部として建設されました。2022年12月3日には、取り付け部を含む約1.4kmの区間が暫定2車線で開通し、交通の便が大幅に向上しました。全長729m、幅員11.25mの鋼7+8連続鈑桁橋であり、下流側には歩道が設置され、歩行者の安全も確保されています。

旧橋梁は1934年9月2日に架橋され、長年にわたり地域の発展を支えてきました。しかし、架橋から90年近くが経過し、老朽化が著しいこと、また交通量の増加に対して道幅が狭く、交通のボトルネックとなっていることが課題となっていました。そのため、下流側に新たな橋梁が建設され、旧橋は通行止めとなりました。

今後は、旧橋を撤去し、その跡地の一部を利用して新橋の4車線化工事が行われる予定です。4車線化が完成すると、橋の幅員は24.25mとなり、両側に歩道が設置される計画で、より安全で円滑な交通が実現することが期待されています。

諸元

路線名: 一般国道17号本庄道路
形式: 鋼7径間および8径間連続非合成鈑桁橋
活荷重: B活荷重
橋長: 729.0m
支間割: (41.8m + 5×42.7m + 32.8m) + (47.4m + 6×57.0m + 47.6m)
幅員:
総幅員: 2×15.450m
有効幅員: 2×11.25m
車道: 2×7.75m
歩道: 2×3.50m
床版: 鉄筋コンクリート
施工: 日本ファブテック（1期橋A1 - P8）・日本橋梁（1期橋P8 - A2）

旧橋諸元

路線名: 一般国道17号
形式: 鋼単純非合成鈑桁橋18連
橋長: 410.1m
支間割: 18×22.2m
幅員:
総幅員: 9.720m
有効幅員: 9.000m
車道: 7.500m
歩道: 片側1.500m
床版: 鉄筋コンクリート
施工: 宮地鐵工所

神流川の渡し

かつてこの地には、「神流川の渡し」または「勅使河原の渡し」と呼ばれる渡船場がありました。これは、武蔵国加美郡勅使河原村と上野国多野郡新町を結ぶ中山道の重要な交通手段でした。1777年には公式に渡船場が設置され、1781年には本庄宿の戸谷三右衛門によって土橋が架設された記録が残っています。

周辺情報

橋の西詰には、「神流川古戦場の碑」が設置されています。これは、天正10年（1582年）に滝川一益と北条氏直・氏邦の間で行われた神流川の戦いを記念するものです。また、周辺には陸上自衛隊新町駐屯地や上里町立賀美小学校などがあります。

隣の橋

高崎線神流川橋梁
* 烏川（神流川合流後）

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