福井地域鉄道部

福井地域鉄道部：北陸の鉄道を支えた組織の軌跡

福井地域鉄道部は、西日本旅客鉄道（JR西日本）が福井県福井市福井駅構内に設置していた地域鉄道部です。1995年10月の鉄道部制度見直しに伴い発足し、福井県北部のローカル線の活性化と効率的な鉄道運営に貢献しました。北陸本線の一部区間と越美北線を管轄し、地域の特性に合わせた業務を展開していました。

管轄路線と業務

福井地域鉄道部は、北陸本線の大聖寺駅から南今庄駅間と、越美北線の全線を管轄していました。かつては南今庄駅から近江塩津駅間も管轄下にありましたが、2010年6月に敦賀地域鉄道部に移管されました。主な業務内容は、旅客・貨物列車の運行管理、線路や設備の保守管理、駅業務など多岐に渡ります。これらの業務を円滑に行うため、福井地域鉄道部には様々な部署や施設が設置されていました。

2017年6月には、金沢支社における福井県内の営業拠点として福井支店が開設され、鉄道部と連携して業務を進めていました。地域住民にとって身近な存在として、鉄道による地域社会への貢献に尽力していました。

所属車両と設備

福井地域鉄道部には、様々な種類の車両が所属していました。機関車としては、DE10形、DE15形、DD15形などのディーゼル機関車が使用され、貨物輸送にはホキ800形などのホッパ車が活躍していました。過去の所属車両には、電車（419系、125系、521系）、気動車（キハ120形、キハ20形、キハ25形、キハ52形、キハ26形、キハ58系、キハ28系）、客車、電気機関車、ディーゼル機関車、貨車など、多様な車両が含まれます。これらの車両は、敦賀機関区や敦賀運転所にも配置されていました。

乗務員は福井運転センターに所属し、北陸本線と越美北線の運転業務に従事していました。福井運転センターは、福井運転区と金沢車掌区福井支区が統合されて発足しました。車両の保守・整備は、金沢総合車両所敦賀支所福井派出が行っていました。また、設備保全に関しても、福井施設管理センター、福井施設管理室、今庄施設管理室、福井電気管理センターなどが整備・保守に当たっていました。

歴史と変遷

福井地域鉄道部の歴史は古く、1884年の敦賀機関庫設立にまで遡ります。その後、敦賀機関区、敦賀第二機関区を経て、1987年の国鉄分割民営化後、JR西日本とJR貨物の所属となりました。1995年の鉄道部制度導入により福井地域鉄道部が発足、2008年には越前大野鉄道部と統合されました。2010年には、敦賀地域鉄道部の発足に伴い、一部路線と施設が移管されました。そして、2024年春、北陸新[[幹線]]の敦賀駅延伸に伴い、福井地域鉄道部は廃止されました。長年に渡り北陸地方の鉄道を支え、地域の活性化に貢献してきた福井地域鉄道部は、歴史の幕を閉じました。

廃止後

福井地域鉄道部の廃止後、管轄路線の運行や保守・管理体制は変更されました。北陸本線の福井地域鉄道部管轄区間は、ハピラインふくいに移管されました。越美北線に関しては、敦賀地域鉄道部の組織と統合・改組され、敦賀列車区、敦賀保線区、敦賀電気区に移管されました。福井駅や芦原温泉駅、越美北線の各駅は、支社直轄化となりました。

まとめ

福井地域鉄道部は、地域に密着した鉄道運営で、長年地域社会に貢献してきました。その歴史と役割は、北陸地方の鉄道史において重要な位置を占めています。北陸新[[幹線]]の延伸を機にその役割を終えましたが、その功績は未来へと引き継がれていくでしょう。

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