福井県産業振興施設

福井県産業振興施設（サンドーム福井）の概要

福井県越前市瓜生町にある福井県産業振興施設、通称「サンドーム福井」は、多目的イベントホールとして広く利用されています。この施設は1995年7月29日に開業し、開催されるイベントの多さからも、その存在感を示しています。開業当初からアジアで初めて開催された世界体操競技選手権のために建設が開始され、建設は1993年に始まりました。

サンドームの「サン」は太陽を表し、「ドーム」はドーム構造を指します。これはまた、福井の産業振興や地域参加の意味合いも含まれています。会場は最大で約1万人の観客を収容できるイベントホール棟と、会議室や小ホール、研修室からなる管理会議棟の二つから成り立っています。特に、イベントホール棟は日本海側では最大規模の施設の一つであり、重要な地域拠点となっています。

設計と建設プロセス

サンドーム福井は、協同組合福井県建築設計監理協会によって設計されました。このプロジェクトには、構造設計者の川口衛や福井大学岡崎研究室も参加しています。イベントホール棟の特徴的なドーム構造は、川口の提案による「パンタアップ工法」という技術が使用されており、これにより独特な外観と大規模な内部空間が実現しています。

施設の運営については、開業当初から1994年に設立された財団法人サンドーム福井が担当していましたが、2006年には同法人が解散し、指定管理者制度に切り替えられました。この通り、福井県と福井県産業会館が共同で運営を行う形になりました。

イベントと利用状況

サンドーム福井では、展示会や見本市、シンポジウムといったビジネスイベントをはじめ、スポーツイベント、音楽コンサートなど多岐にわたるイベントが実施されています。開場初期の大規模なイベントには、福井県出身の五木ひろしが行ったコンサートがあります。また、過去には1999年のねんりんピック、2003年の全高総文祭、2005年の国民文化祭など、数多くのスポーツや文化行事の開催地として活用されました。

例えば、2005年には第31回世界体操選手権が行われたほか、少林寺拳法国際大会も開催されています。芸術の分野でも多様な活動が行われ、映画『釣りバカ日誌7』のロケ地にもなりました。この映画では、実際の建設を監督した鈴木建設社長の視察が描かれています。

最近では、2020年に福井県出身のYouTuberカズがドームを貸し切り、ソロキャンプを行った様子がYouTubeで公開され注目を集めました。このように、サンドーム福井は単なるイベントホールではなく、地域の文化やコミュニティ活動にも密接に関わっています。

アクセス情報

サンドーム福井へのアクセスは便利で、鉄道や自動車での訪問が可能です。福井鉄道福武線のサンドーム西駅からは徒歩で約15分、ハピラインふくい線の鯖江駅からも徒歩で20分の距離です。自動車の場合は、北陸自動車道鯖江ICから約5分、または武生ICから約7分でアクセスできます。駐車場は約1700台収容可能で、周辺には民間駐車場も利用できます。

このように、サンドーム福井は多様なイベントを通じ、地域社会と連携しながら発展を続けています。

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