福井県道107号泊小浜停車場線

福井県道107号泊小浜停車場線：内外海半島を貫く道

福井県道107号泊小浜停車場線は、福井県小浜市内の泊地区を起点とし、小浜駅へと至る一般県道です。小浜市街へのアクセスを担う重要な役割を担う一方、内外海半島の自然豊かな景観を満喫できる観光ルートとしての側面も持ち合わせています。

エンゼルライン（旧久須夜ヶ岳有料道路）

特に、小浜市阿納尻から堅海に至る9.7kmの区間は、かつて「久須夜ヶ岳有料道路」として知られていました。現在は無料開放され、「エンゼルライン」の愛称で親しまれる観光道路となっています。山頂付近には駐車場が整備されており、小浜湾や若狭湾、さらには条件の良い日には丹後半島や白山連峰まで見渡せる絶景ポイントとなっています。ただし、冬季（12月～3月）と夜間（19時～翌7時）は通行止めとなります。

路線概要と特徴

この路線は、内外海半島の先端付近の泊集落を小浜駅と結び、半島の付け根付近から分岐して久須夜ヶ岳山頂付近まで続く山岳道路の要素も併せ持っています。内外海半島を走る県道はこの1本のみであるため、小浜市街へのアクセスにおいては極めて重要な道路となっています。

起点付近は住宅街の中を縫うように細く続く道路ですが、集落を抜けたあたりから国道162号との交差点までは片側一車線の比較的走りやすい道となっています。トンネルなども存在します。しかし、小浜市街地で国道162号から一旦分岐すると、細い路地に入り、離合困難な場所も存在するなど、走行には注意が必要です。その後、再び国道162号と合流し、近年整備された区間では片側一車線、右折レーン、歩道が整備された走りやすい高規格道路となっています。

河川と橋梁

国道162号との重複区間においては、江古川、北川、多田川といった北川水系の主要河川をこうのとり大橋で一度に渡り、続いて南川に架かる竹原橋を渡ります。西津橋、城内橋、大手橋といった国道162号上の橋梁が架け替え工事中であるため、当該区間は迂回路としての役割も果たしています。

歴史

旧久須夜ヶ岳有料道路は、1970年（昭和45年）10月に道路建設に着工され、1972年（昭和47年）7月1日に開通しました。当初は福井県企業庁が管理していましたが、1977年（昭和52年）4月1日からは福井県道路公社に管理が移管され、2002年（平成14年）7月1日に無料化されました。

接続道路と沿線

この路線は、国道162号と複数箇所で重複区間を持ち、多くの市街地や公共施設と接続しています。沿線には、福井県立大学かつみキャンパス、福井県栽培漁業センター、福井県水産試験場、若狭総合公園、護松園、福井県立大学小浜キャンパス、小浜市役所、杉田玄白記念公立小浜病院、JR小浜駅などがあります。

まとめ

福井県道107号泊小浜停車場線は、小浜市の重要な交通路であると同時に、エンゼルラインとして美しい景観を提供する観光道路でもあります。歴史的な経緯や、道路状況の多様性、そして沿線の豊かな資源を理解することで、より深くこの路線の魅力を感じ取ることができるでしょう。

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