福住廉

福住廉（ふくずみ れん、1975年 - ）は、日本の美術評論家として知られています。東京都出身で、和光大学人文学部を卒業後、九州大学大学院比較社会文化学府博士後期課程を単位取得退学、現在は東京藝術大学博士後期課程に在籍しています。また、東京藝術大学大学院で非常勤講師も務めています。

2003年には「alternative reality　ストリート・アマチュア・クリティカル」という評論で「美術手帖」芸術評論の佳作を受賞し、その評論家としての才能を広く認められました。その後も、「artscape」や「共同通信」などの媒体に寄稿を続け、美術に関する深い知識と独自の視点に基づいた評論活動を展開しています。

評論活動に加え、福住氏は展覧会の企画にも積極的に関わっています。特に、連続企画展「21世紀の限界芸術論」（ギャラリーマキ・東京）は、現代美術の最前線を捉え、新たな視点を提供することで注目を集めました。この企画展を通じて、福住氏の評論家としての力量だけでなく、キュレーターとしての才能も示しました。

著書としては、『今日の限界芸術』（BankART1929、2008年）があります。この著書では、現代美術の動向を独自の視点から分析し、その限界と可能性について考察しています。また、共編著としては、松浦寿夫氏らとの『フィールド・キャラバン計画へ—白川昌生2000-2007』（水声社、2007年）や、暮沢剛巳氏、難波祐子氏らとの『ビエンナーレの現在—美術をめぐるコミュニティの可能性』（青弓社、2008年）があります。これらの著書は、福住氏の幅広い知識と深い考察力を示すものであり、現代美術研究において重要な文献となっています。

福住廉氏は、美術評論家としてだけでなく、キュレーターや研究者としても精力的に活動しており、日本の現代美術シーンにおいて重要な役割を果たしています。彼の評論や企画展は、常に新しい視点を提供し、現代美術の可能性を切り開くものとして、多くの人々から注目されています。今後の活動にも目が離せません。

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