福室郷次

福室郷次（ふくむろ ごうじ）は、1893年（明治26年）1月22日に東京府で生まれ、没年は不明の実業家、政治家です。東京府平民の出身で、父は福室芳太郎です。

学歴は早稲田実業学校を卒業しています。1915年、母の退隠に伴い家督を相続しました。その後、1917年に東京土地株式会社に入社し、実業家としてのキャリアをスタートさせます。

1921年には、落合村会議員に選出され、政治の世界にも足を踏み入れました。実業界では、10数社もの会社に関与し、共立土地建物では専務取締役、常務取締役、社長を歴任しました。他にも、共同商事の専務取締役、高田農商銀行の常務取締役、東京土地、昭和不動産管理、洛西館の各取締役など、数々の要職を歴任しました。

1931年11月には、落合町の助役に就任しますが、1932年5月に辞職しています。

福室郷次の人物像としては、宗教は真言宗で、住所は東京市淀橋区（現在の新宿区）上落合1丁目にありました。

1943年3月9日には、社会貢献が認められ、紺綬褒章を受章しました。これは、1942年3月に日本赤十字社東京支部へ事業資金として1万3円を寄付したことが評価されたものです。

福室家は、落合町誌によると、土地の旧家名門であり、始祖は畠山氏の末裔と伝えられています。土着後、代々名主を務め、地方文化の発展に尽力した家柄です。

父は芳太郎、母はまさ（1863年生まれ、尾崎要助の長女）です。


参考文献

妹尾久造編『大日本紳士鑑』経済会、1895年。
篠田皇民『東京府市名誉録』東京人事調査所、1925年。
人事興信所編『人事興信録 第7版』人事興信所、1925年。
人事興信所編『人事興信録 第8版』人事興信所、1928年。
交詢社編『日本紳士録 第36版』交詢社、1932年。
落合町誌刊行会編『落合町誌』落合町誌刊行会、1932年。
人事興信所編『人事興信録 第10版 下』人事興信所、1934年。
交詢社編『日本紳士録 第44版』交詢社、1940年。
人事興信所編『人事興信録 第13版 下』人事興信所、1941年。
人事興信所編『人事興信録 第14版 下』人事興信所、1943年。
* 総理府賞勲局編『紺綬褒章名鑑 賞勲局百年資料集 昭和17年〜昭和22年』大蔵省印刷局、1987年。

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