福山町 (鹿児島市)

福山町について

福山町（ふくやまちょう）は、鹿児島県鹿児島市にある町で、その由来は旧薩摩国にまで遡ります。現在の郵便番号は899-2702で、2020年4月1日現在の人口は723人、世帯数は319世帯です。

地理

福山町は鹿児島市の西部に位置し、福山川の上流から中流域に広がっています。南側には石谷町、日置市の伊集院町土橋が接しており、上谷口町や伊集院町下谷口、清藤といった地区とも隣接しています。町は丘陵地帯に形成されており、西へ流れる福山川沿いには水田が広がる風景が見られます。南九州西回り自動車道の鹿児島道路が中央を走り、南端には鹿児島本線も通っています。教育機関としては、鹿児島県立松陽高等学校が東端に所在しています。福山町には3つの自治公民館（福山上、福山中、福山下）が設置されており、地域の交流の場として機能しています。

河川

福山川

福山町内を流れる福山川は、町の地理的な要素を形成する重要な河川です。この川は地域の農業や生活に密接に関連しています。

歴史

福山町の名前は鎌倉時代から見られ、当時は薩摩国伊集院の一部でした。1325年には、「田地分 壱町 大道田・柳田・山下田・こは田同院福山村内」といった記録が残されています。鎌倉時代中期には紀氏や島津氏がこの地の開発に関与しました。

南北朝時代には伊集院氏の支配下にあり、1450年には伊集院氏の没落により島津氏の直轄領となりました。この時期、福山村の北部には大内田村が存在していましたが、後に福山村に編入されました。1537年の伊集院争奪戦では、福山に築かれた福山塁が戦場となり、島津家の戦士によって制圧されました。1598年には、福山村は宮之城島津家の領地として評価されました。

江戸時代には、福山村は島津氏の直轄領として扱われ、村高は蟹村高辻帳や天保郷帳に記録されています。明治時代の初期には、村を構成する福山上、福山中、福山下という3つのエリアがあります。1886年には善福簡易小学校が設置され、後に鹿児島市立松元小学校となります。

近代に入ると、1889年の町村制施行によって、福山村は上伊集院村の一部となります。1960年に上伊集院村が松元村に改称し、さらに町制が施行され、松元町となります。1983年には鹿児島県立松陽高等学校が設立され、地域の教育機関としての役割を担っています。2004年には松元町が鹿児島市に編入され、それに伴って福山町が新たに設置されました。

人口の推移

福山町の人口動態は国勢調査に基づき、1995年以降の小地域集計により記録されています。

施設

教育機関

• - 鹿児島県立松陽高等学校

寺社

• - 小長崎神社
• - 善福寺（浄土真宗本願寺派）

学区

福山町に居住する場合、小・中学校には特定の学区があるため、地域の教育機関に通う際は事前に確認が必要です。

交通

福山町には国道や主要県道は通っていませんが、南九州西回り自動車道が通過しています。また、鹿児島市コミュニティバス（あいばす）が運行しており、地域の移動手段として利用されています。

このように、福山町は地理的な特性と豊かな歴史を持ちながら、地域社会の絆を深める役割を果たしています。

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