上谷口町

上谷口町（かみたにぐちちょう）について

鹿児島県鹿児島市に位置する上谷口町は、かつて日置郡に属していた地域で、その歴史は江戸時代にまで遡ります。この地は、谷口川の上流域から中流域に広がる浸食平野に位置し、水田と集落が点在するのどかな風景が特徴です。2020年4月1日現在の人口は2,489人、世帯数は1,081世帯となっています。

歴史

上谷口村の成立と近世

上谷口の地名は江戸時代から存在し、薩摩国日置郡伊集院郷の一部でした。当初は下谷口村（現在の日置市伊集院町下谷口）と合わせて「谷口村」と呼ばれていましたが、後に上谷口村と下谷口村に分村しました。上谷口村は、村高866石余から907石余で、折尾、田原春、柿元、松元などの字に分かれていました。また、柿本人麻呂を祀る柿本神社がありましたが、1914年に大鳥神社に合祀されました。

町村制施行以後

1889年の町村制施行により、上谷口村を含む周辺6村が合併し、日置郡上伊集院村が成立しました。上谷口村は上伊集院村の大字「上谷口」となり、村役場が設置されました。その後、1960年に上伊集院村は松元村と改称し、同日町制を施行して松元町となりました。この時、村役場が「松元」という地名にあったこと、また、薩摩松元駅ができたことが町名改称の理由とされています。この時、「上伊集院中学校」と「上伊集院小学校」はそれぞれ「松元中学校」、「松元小学校」に改称されました。また、1987年には、松元町役場が現在の鹿児島市役所松元支所に移転しました。

2001年から2003年にかけて、一部区域が隣接する大字に編入されたり、新たに松陽台町が設置されたりしました。2004年には、境迫の一部が春山町に編入され、四元町が新設されました。同年の11月1日には、松元町は周辺の町村とともに鹿児島市に編入され、大字上谷口は廃止され、新たに鹿児島市の町「上谷口町」が設置されました。

地理

上谷口町は、鹿児島市の西部に位置し、谷口川の上流域から中流域に広がっています。町域の北部には福山町、松陽台町、石谷町、南部には四元町、東部には春山町、西部には直木町、日置市伊集院町下谷口が隣接しています。

町内には、鹿児島県道35号永吉入佐鹿児島線、鹿児島県道24号鹿児島東市来線、鹿児島本線が東西に走り、また、薩摩松元駅を起点とする鹿児島県道291号松元川辺線が南方向に伸びています。

交通

鉄道：

JR鹿児島本線：薩摩松元駅、上伊集院駅

道路：

主要地方道：鹿児島県道24号鹿児島東市来線、鹿児島県道35号永吉入佐鹿児島線
一般県道：鹿児島県道210号小山田谷山線、鹿児島県道291号松元川辺線
広域農道：日置広域農道

バス：

鹿児島市コミュニティバス「あいばす」が運行

施設

公共施設

鹿児島市役所松元支所
鹿児島市長寿あんしん相談センター松元
松元地区保健センター
鹿児島市消防局西消防署松元分遣隊
松元公民館
鹿児島市立図書館松元公民館図書室
松元平野岡体育館
茶山ドームまつもと
松元平野岡運動場
松元せせらぎ広場
松元弓道場
松元武道場
鹿児島市営薩摩松元駅自転車等駐車場
鹿児島市営上伊集院駅自転車等駐車場

教育施設

鹿児島市立松元中学校
鹿児島市立松元小学校
鹿児島市立松元幼稚園
鹿児島市立松元学校給食センター

郵便局

上伊集院郵便局
松元駅前郵便局

寺社

興隆寺
柿本神社

文化財

市指定：上坊石塔群（記念物（史跡））

学区

市立小・中学校の学区は以下の通りです。

小学校：鹿児島市立松元小学校
中学校：鹿児島市立松元中学校

まとめ

上谷口町は、歴史と自然が調和した地域であり、交通の便も良く、生活に必要な施設も整っています。かつての松元町の中心地としての役割を引き継ぎつつ、鹿児島市の一部として新たな発展を続けています。

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