福島 (徳島市)

徳島市福島：水と歴史が織りなす街

徳島市福島は、吉野川デルタの一部を占め、新町川、福島川、住吉島川、沖洲川といった水路に囲まれた地域です。この記事では、福島の地理的な特徴、歴史的な背景、そして現代の姿を詳しくご紹介します。

地理

福島は、徳島市中心部の東、渭東地区に位置しています。この地域は、吉野川デルタの南部に位置し、複数の川に囲まれた中州の北西部を占めています。福島一丁目と福島二丁目に分かれており、西側が一丁目、東側が二丁目です。

福島川が西を流れ、内町地区と橋で繋がっています。北は住吉島川に面し、住吉とも橋で結ばれています。南は福島新橋から伸びる市道で新南福島と接しています。渭東地区の中心地として、新南福島や大和町と並び、商工業が盛んです。

歴史

江戸時代、福島は福島川沿いの細長いエリアが町屋として発展し、その東側には武家町が広がっていました。町名としては、北福島町、福島本町、福島中町、福島新橋、南福島町、福島町などが存在しました。特に福島本町には、水軍の総帥や高禄藩士の屋敷が立ち並びました。

福島川には1636年までに福島橋が架かり、1930年に福島新橋が完成するまで、福島と徳島を結ぶ唯一の橋でした。また、住吉との間には住吉島橋が架かっていました。

1857年には北福島町に福島騎射馬場が開かれ、西洋式の軍事訓練が行われました。その後、練兵所に改名され、市立救護所を経て、現在は市営高層団地となっています。

1887年には、蜂須賀次郎が福島本町に蜂須賀牧場を開き、牛乳を販売しました。1908年には皇太子嘉仁親王に御料牛肉を納入。その後、牧場は森永乳業徳島営業所となり、現在は株式会社あおの不動産となっています。

県初の孤児院である阿波国慈恵院は、北条義雄によって創設され、福島本町に移転。現在は社会福祉法人阿波国慈恵院として、阿波国慈恵院こども園を併設しています。

福島川には福島港がありましたが、中洲港の建設により旅客航路は移転。福島新橋の完成後、港湾の利用が制限され、寂れていきました。

1966年に町名が変更され、現在の福島一丁目と福島二丁目となりました。

交通

徳島県道38号沖ノ洲徳島本町線が地域を東西に貫いています。徳島市営バスが運行しており、慈恵院前、福島一丁目、福島明神前などのバス停があります。また、住吉島川や福島川には複数の橋が架かっています。

施設

福島には、阿波国慈恵院、もとしろ認定こども園、徳島市立渭東保育所、徳島市立福島幼稚園、徳島市福島小学校などの教育・文化施設があります。また、徳島市立木工会館や徳島市渭東コミュニティセンターも地域住民の交流拠点となっています。

公園としては、福島住吉緑地（通称：たこちゅう公園）があります。その他、テニスアリーナガーデン福島などのスポーツ施設もあります。

住宅地としては、徳島市営福島高層団地や、グリーンコープ福島、サーパス福島、ロイヤルガーデン福島などのマンションがあります。

公共・金融機関としては、徳島中央警察署福島交番、徳島市消防団渭東分団、阿波銀行福島支店福島橋出張所、徳島大正銀行渭東支店、徳島信用金庫福島支店、徳島福島郵便局などがあります。

医療施設も充実しており、城東整形外科内科、メイプルクリニック高橋産婦人科、おかやま歯科などがあります。

飲食店としては、ふらんせ蔵、蕎麦 堂真、レストランシェリフ福島店などがあります。また、御菓子司たけもりの「ぱいでしゅ〜」は有名です。酒造としては、勢玉本社があり、酒蔵が国の登録有形文化財に登録されています。

神社仏閣としては、慈光寺、東照寺、本福寺、四所神社などがあります。

商業施設としては、キョーエイ福島店、ダイレックス福島店、セブンイレブン徳島福島２丁目店などがあります。

まとめ

徳島市福島は、豊かな自然と歴史的な背景を持つ魅力的な地域です。木工業の中心地として栄え、現在も様々な施設が充実しています。ぜひ一度、福島の街を訪れてみてください。

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