福隆駅

福隆駅（ふくりゅうえき）は、台湾新北市貢寮区に位置する台湾鉄路管理局宜蘭線の駅です。この駅は、その美しい砂浜と名物である「福隆弁当」で広く知られています。かつては、列車が到着するたびに駅弁売りの活気ある声が響き渡り、旅情を誘っていました。

現在でも、特急列車である自強号の一部が停車し、新北市東北部の重要な駅としての役割を担っています。特に、九份へのアクセスにおいては、バスで海岸線を辿るルートの玄関口としても利用され、瑞芳駅と並び、多くの観光客が訪れます。また、新北市で最も東に位置する駅でもあります。

歴史

福隆駅の歴史は、1924年12月1日に澳底駅（当時の表記は澳底驛）として開業したことに始まります。この駅名は、約6km北に位置する澳底集落に由来しています。当初、建設時の仮駅名は「控子」とされていましたが、これは「挖子」の誤りであったとされています。

1952年12月1日には、現在の福隆駅に改称されました。そして、2005年7月25日には駅舎が改築され、現在の姿になりました。駅名の看板には、宋朝体が使用されており、台湾の鉄道駅の中でも独特の風格を持っています。この改築工事は、東北角海岸国家風景区管理処の出資と台湾電力の支援によって行われました。

福隆駅の名物であったホームでの駅弁販売は、2016年11月30日に終了しましたが、これは原材料費の高騰や契約金の上昇、停車列車の減少などが原因でした。しかし、現在でも駅前の食堂では、福隆弁当を購入することができます。

駅構造

福隆駅は、2面4線の島式ホームを持つ地上駅です。

周辺情報

駅の周辺には、多くの観光スポットがあります。

福隆海水浴場: 毎年夏には、貢寮国際海洋音楽祭が開催される場所です。
東北角海岸国家風景区管理処及び福隆観光サービスセンター: 周辺観光の情報拠点です。
草嶺古道: 歴史的な古道で、ハイキングを楽しむことができます。
旧草嶺トンネル（旧草嶺隧道自転車道）: 複線電化前の旧線区間を再利用したサイクリングロードです。
澳底: 福隆駅の由来となった集落です。
北部浜海公路: 海岸沿いを走る美しい道路です。
塩寮抗日紀念碑: 日本軍が台湾に上陸した場所を示す記念碑です。

福隆駅は、鉄道の駅としてだけでなく、周辺の美しい自然や歴史、そして食文化を楽しむことができる場所です。駅を降りて、これらの場所を訪れることで、台湾の魅力をより深く感じることができるでしょう。

隣の駅

台湾鉄路管理局
宜蘭線: 貢寮駅 - 福隆駅 - 石城駅

外部リンク

台湾鉄路管理局 (日本語、中国語、英語)
福隆車站 - ウェイバックマシン (繁体字中国語)

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