禾生駅

禾生駅（かせいえき）

禾生駅は、山梨県都留市古川渡にあり、富士山麓電気鉄道の富士急行線の一部として機能している駅です。駅番号はFJ04で、1929年6月19日に開業されました。開業以来、地域の交通において重要な役割を果たしてきました。過去の変遷として1978年に業務が委託化され、2015年にはICカード「Suica」の導入がありました。そして2022年4月1日には、富士急行の鉄道事業の分割に伴い、富士山麓電気鉄道の駅として新たに位置づけられました。

駅構造

禾生駅は中規模の地上駅で、相対式ホーム2面2線を持っています。ホームは南東側から1番線と2番線が並び、1番線ホームの赤坂方の側に駅舎が設置されています。2番線ホームへは駅舎から跨線橋を渡ることができ、ここが富士急行線の他の駅とは異なるポイントとなっています。駅のホームは他の駅に比べて短く、3両分の長さしかありません。そのため、4両編成の列車（現行ダイヤではE233系のみ）が入線した場合、前方の3両から乗降することとなり、最後尾の1両はドアが使えない状態となります。

駅舎内部には、簡易的なSuica改札機や待合所、出札口が設けられていますが、窓口業務は休止中であるため、自動券売機が設置されています。この自動券売機は早朝や深夜は運用されていないことに注意が必要です。また、駅舎内では毎週土日になると地元の農産物が販売されることもあり、訪れる人々にとって良い買い物の機会となっています。

のりば

禾生駅の1番線は主本線として使用され、行き違いがないときには基本的に両方向とも1番線ホームに到着します。2番線は対向列車との行違いが行われる上り列車が入るために使われています。これにより、利用者はスムーズに列車の乗り換えが可能となります。

利用状況

2021年度のデータによると、禾生駅の1日平均乗降人員は約450人でした。この数字は、地域住民だけでなく観光客にも利用されていることを示しています。

駅周辺

禾生駅の名称は、かつての所在地である禾生村に由来しています。この村名は、1875年に設立された際に稲作が盛んだったことから名付けられました。また、駅周辺では毎年海上保安庁の新人隊による100kmの徒歩訓練が実施されており、注目イベントの一つとなっています。

駅の北東方向にはリニア山梨実験線が通っており、富士急行線とは田野倉駅との間で立体交差しています。さらに、駅の近くには中央自動車道も走っており、アクセスが便利です。

バス路線

禾生駅から約100メートルのところに位置する国道139号沿いには富士急バスの「禾生駅前」バス停があり、様々な方面への路線が発着しています。特に都留市駅や都留文科大学前駅、道の駅つる方面などへアクセスできます。また、予約型乗合タクシー「つる〜と禾生・盛里」も利用可能で、事前の電話予約が必要です。

その他

禾生駅は、2008年9月14日に放送されたテレビ東京系列の番組「日曜ビッグバラエティ」で、住み込みの駅員の業務や人柄が紹介されたことがあります。地域の人々に愛されているこの駅は、今後もその役割を果たし続けていくでしょう。

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