秋月種長

秋月種長の生涯

秋月種長は、戦国時代末期から江戸時代初期にかけて活躍した武将で、日向国高鍋藩の初代藩主です。永禄10年（1567年）に筑前の戦国大名である秋月種実の長男として生まれました。

天正14年（1586年）、豊臣秀吉による九州征伐の際には、父と共に豊臣軍と戦いましたが、敗れて降伏しました。この時、父が秀吉に謝意を示すために剃髪し、隠居したため、種長が家督を継ぎました。しかし、間もなく秀吉の命により、日向高鍋3万石へと移封されることになります。

豊臣政権下では、文禄・慶長の役に出陣し、慶長3年（1598年）の蔚山城の戦いにおいて功績を挙げました。

慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いでは、当初西軍に属し、大垣城を守備していました。しかし、関ヶ原の本戦で西軍が壊滅した後、水野勝成の勧めで東軍に内応しました。同じく籠城していた弟の高橋元種や相良頼房を誘い、熊谷直盛、垣見一直、木村由信・木村豊統父子らを城内で殺害し、降伏しました。その結果、23日には守将の福原長堯が大垣城を開城し、東軍に明け渡しました。この功績により、徳川家康から所領を安堵され、高鍋藩の初代藩主となりました。

種長には男子がいなかったため、長野鑑良の息子で甥にあたる種貞を婿養子に迎えました。しかし、種貞が病弱であったため廃嫡し、種貞と娘のオチョウの間に生まれた外孫の種春を後継者としました。この後継者問題が原因で、家臣との間に確執が生じたとされています。

慶長19年（1614年）6月13日、種長は48歳でこの世を去りました。家督は種春が継ぎました。

秋月種長の系譜

父母
父：秋月種実
母：田原親宏の長女

正室
舜有の娘

子女
昌千代：日野忠有室。祖父である彦山座主舜有が1587年に死去した後、約10年間「女座主」を務めた。その後、権大納言日野輝資の三男である忠有が婿となり、彦山座主となった。
オチョウ：秋月種貞正室。嫡男の種春が日向国高鍋藩2代藩主となる。
ヲサイ：平松時庸継室
タネ：下間大弐室
内田種正室

養子
秋月種貞：長野助盛の子
秋月種春：秋月種貞の長男

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