秋本吉徳

秋本吉徳（あきもと よしのり）は、1947年から2022年までを生きた日本の国文学者です。清泉女子大学の名誉教授であり、駿台予備学校や東大進学塾エミールで古文科の講師を務めた経歴を持ちます。

来歴

秋本氏は、奈良女子大学文学部附属高等学校を卒業後、京都大学工学部建築学科に進学しますが、後に中退。その後、静岡大学人[[文学部]]国文学科を卒業し、東京大学大学院人文社会系研究科国語国文学専攻修士課程を修了。さらに同大学院の博士課程に進みましたが、単位取得満期退学となっています。

その後、清泉女子大学文学部日本語日本文学科の教授に就任し、後進の育成に尽力しました。

人物

大学では、上代文学を専門とし、特に風土記、万葉集、古事記といった古代の文献を研究していました。また、日本芸能史にも関心を持ち、研究を行っていました。清泉女子大学では、その優れた授業実践が評価され、2016年度後期に「優秀授業実践賞（ティーチングアワード）」を受賞しています。

予備校講師としては、駿台予備学校で1980年代から古文を担当し、その分かりやすい解説と情熱的な授業で多くの受験生から支持を集めました。

編著書

秋本氏は、研究活動の傍ら、数多くの書籍を編纂、執筆しています。

（斎部広成・伴信友・安田尚道） 『古語拾遺』（現代思潮社（新撰日本古典文庫 4） 、 1976年）
『風土記 全訳注（一） 常陸国[[風土記]]』（講談社学術文庫、 1979年）
『常陸国[[風土記]] 全訳注』（講談社学術文庫、2001年） ISBN 4061595180
（久松潜一 監修）『賀茂真淵全集 第26巻』（続群書類従完成会、 1981年）
『出雲国[[風土記]]諸本集』（編）（勉誠社、1984年）
『播磨国[[風土記]] 全訳注』（講談社学術文庫、2024年）、鉄野昌弘 補訂解説

これらの著作は、古典文学研究において重要な文献として高く評価されています。

寄稿

秋本氏は、自身の研究成果や教育に関する見解を、書籍や学術雑誌にも寄稿しています。

「古文を自分のものにする学習法」 宮崎尊 『モリモリ勇気の出る受験勉強の集中講義』 （草思社、1990年、pp.168-175.）
「広場（エッセイ）」 『駿台フォーラム』第15号
* 「大学と高校のはざまで」 特集「教育変革と新しい予備校像」 『駿台フォーラム』第19号

これらの寄稿文は、受験生や教育関係者にとって有益な情報を提供しています。

秋本吉徳は、研究者、教育者として、日本の古典文学の発展と、次世代の育成に大きく貢献しました。

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