秩父宮記念山岳賞

秩父宮記念山岳賞は、山岳に対する深い造詣をお持ちであった秩父宮雍仁親王と同妃勢津子を記念し、1998年に創設されました。この賞は、優れた登山活動、「山」に関する人文・社会・自然科学の研究成果、そして「山」をテーマとした芸術作品に対して、日本山岳会が選考・授与を行います。

受賞者には、賞状と副賞として20万円が贈られます。原則として、1年度につき1件の授与となっています。授賞式は、日本山岳会の年次晩餐会にて執り行われます。

過去の受賞者

第1回（平成10年度）：薬師義美氏（『新版ヒマラヤ文献目録』の作成とヒマラヤ関係の翻訳書刊行）、三枝礼子氏（『ネパール語辞典』の編纂）
第2回（平成11年度）：該当者なし
第3回（平成12年度）：大蔵善福氏（マッキンリー通年気象観測と若手登山家の育成）
第4回（平成13年度）：山本正嘉氏（登山活動における運動生理学及びトレーニング科学の確立と啓蒙）
第5回（平成14年度）：宮森常雄氏（カラコルム・ヒンズークシュ登山地図の作成）
第6回（平成15年度）：中村保氏（『ヒマラヤの東の踏査』と海外への日本の登山情報発信）
第7回（平成16年度）：平位剛氏（アフガニスタン ワハーン回廊の踏査と研究）
平成17年度：審査なし
第8回（平成18年度）：山本紀夫氏（アンデス・ヒマラヤにおける高地民族の山岳人類学的研究）
第9回（平成19年度）：松本徰夫氏（崗日嘎布（カンリガルポ）山群の踏査と研究）
第10回（平成20年度）：川田邦夫氏、飯田肇氏、横山宏太郎氏（大日岳巨大雪庇の形成機構に関する研究）、冬季ローツェ南壁登山隊（冬季ローツェ南壁世界初登攀）
第11回（平成21年度）：馬場勝嘉氏（書籍『ヒマラヤ登山記録集成』刊行）
第12回（平成22年度）：山森欣一氏（人間に焦点を合わせたヒマラヤ登山の実態把握と遭難状況調査研究）
第13回（平成23年度）：該当者なし
第14回（平成24年度）：小泉弘氏（『装丁山昧』と山岳書籍デザインの業績）
第15回（平成25年度）：飯田肇氏、福井幸太郎氏（立山連峰における越年性雪渓研究と日本人初の現存氷河の発見）、竹内洋岳氏（日本人初8000ｍ峰14座完全登頂）
第16回（平成26年度）：大澤雅彦氏（湿潤アジア山岳の垂直分布帯の成立と保全に関する生態学的研究）
第17回（平成27年度）：平出和也氏（世界的な山岳登攀と独自の技法による撮影実績）
第18回（平成28年度）：鈴木正崇氏（日本の山岳信仰と修験道に関する宗教学的研究）
第19回（平成29年度）：該当者無し
第20回（平成30年度）：小疇尚氏（日本の山岳景観に関する研究）
第21回（令和元年度）：安間繁樹氏（熱帯⾬林における⽣物調査と探検）
第22回（令和2年度）：該当者なし
第23回（令和3年度）：時枝務氏（⼭岳遺跡の考古学的研究）、⼤森弘⼀郎氏（⽇本アルプスおよびヒマラヤでの空中写真撮影による登⼭活動と⼭岳科学への貢献）
第24回（令和4年度）：新宮⼭彦ぐるーぷ（⼤峰南奥駈道の再興と⼭⼩屋建設並びにその維持管理活動）
第25回（令和5年度）：原⼭智氏（北アルプスの形成に関する地質学的研究および⼭岳関係者への教育普及活動）

関連情報

秩父宮記念学術賞
山の日
* 日本山岳会・秩父宮記念山岳賞

秩父宮記念山岳賞は、日本の山岳界における貢献を称え、その発展を支える重要な役割を果たしています。

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