移動体通信ネットワーク

移動体通信ネットワーク

移動体通信ネットワーク（mobile communication network）とは、移動体通信を実現するための電気通信網のことです。

概要

移動体通信ネットワークは、衛星電話や衛星回線サービスを除き、基地局間や固定通信網との接続に有線通信を用い、基地局と移動端末の間では無線通信を使用します。携帯電話、PHS（接続型）、衛星電話などはそれぞれ独自の電話網を構築し、公衆交換電話網と相互接続しています。一方、PHS（活用型）はISDN方式の公衆交換電話網に依存しています。

コアネットワーク

コアネットワーク（Core Network）は、基地局同士や他の移動体通信網、固定通信網との接続を担うネットワークです。1990年代からVoA (Voice over Asynchronous Transfer Mode) が利用され始めました。2000年代に入ると、コスト削減のため移動体データ通信網のIP over ATMから完全なInternet Protocol化が進むとともに、VoIP化も徐々に進んでいます。
固定通信網から発信する場合、電話番号に基づいて移動体関門交換機が選択され、接続が行われます。また、音声圧縮方式の変換や無音圧縮が、移動通信網側の関門交換機で行われます。

位置登録

ホームメモリは、移動端末の位置情報や課金情報など、全加入者のデータを管理します。端末の電源を入れると、基地局にアクセスして位置登録が行われます。また、位置登録エリアを越える際には、位置情報の更新が必要です。通話中に基地局のサービスエリアを越える場合は、ハンドオーバー処理が行われます。さらに、端末のGPS受信機や無線LANアクセス機能を利用して、より正確な位置情報を取得し、様々な付加サービスを提供するものもあります。

無線制御

無線制御ネットワーク（Radio Access Network）は、移動端末（Mobile Station）と通信する基地局（Node）と、無線ネットワーク制御装置（Radio Network Controller）で構成されています。

国際標準

端末が国境を越えて移動するため、移動体通信ネットワークの国際標準化は不可欠です。

関連項目

移動体通信
基地局#セル方式

外部リンク

* 電子情報通信学会 知識ベース　» 4群　モバイル・無線 » 3編　移動通信

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