稲成町

稲成町について

和歌山県田辺市にある稲成町は、自然に恵まれた美しい地域であり、地域特有の文化と歴史が色濃く残っています。2020年3月時点での人口は約2,772人、郵便番号は646-0051です。ここでは、稲成町の地理的特徴から歴史、交通インフラ、文化的な施設までを詳しく紹介します。

地理的特徴

稲成町は田辺市の北西部に位置します。紀伊田辺駅の北北西方面にあり、南紀田辺インターチェンジから北方の稲成川流域に広がっています。周囲にはいくつかの山がそびえ、悠久の自然が存在します。具体的には、南に位置する上の山や古尾、高雄をはじめ、東に秋津町、北に上芳養、西側には芳養町と元町が接しています。

この町の特筆すべき点は、紀勢本線や国道42号線が南端を通っており、和歌山県道208号秋津川田辺線が町を縦に貫通していることです。さらに、北部を横断する和歌山県道35号上富田南部線があり、交通の便が良好です。

山岳と河川

稲成町には、観光や登山に適した重善山や竜神山といった山脈があり、ハイキングにも適しています。河川においては、地名の由来ともなっている稲成川や荒光川があり、川の流れは地域の生態系に大きく寄与しています。

歴史

稲成町の歴史は興味深く、幕末には牟婁郡の伊作田村や糸田村が存在し、それぞれが紀州藩附家老安藤氏の土地であったことが古い記録から伺えます。1868年に安藤氏領が田辺藩領となると、明治時代に入ると、1871年には田辺県の管轄となり、1872年には和歌山県に編入されました。1875年には伊作田村と糸田村が合併して稲成村が設立されます。

1889年には町村制施行により、稲成村が自治体として独立した形をとりました。そして1950年には稲成村が田辺市に合併され、以来「稲成町」として知られるようになりました。翌2002年には、古尾の一部が独立しています。

交通インフラ

稲成町では、紀勢本線が通過しますが、駅は設けられていません。このため、地域の住民は主にバスを利用して移動しているため、明光バスの稲成線が田辺駅と稲成を結んでいます。

交通の利便性も高く、阪和自動車道の南紀田辺インターチェンジや、国道42号線、田辺西バイパスも近接しており、自動車でのアクセスも非常に良好です。

文化・公共施設

町内にはいくつかの公共施設が整い、田辺市立稲成小学校や稲成保育園が地域の教育を支えています。さらに、田辺稲成簡易郵便局や住吉神社、伊作田稲荷神社、高山寺、荒光不動寺といった文化・宗教施設もあり、地域の人々の交流の場となっています。

このように、稲成町は豊かな自然環境と歴史的背景を持ち、地域の人々が長い時間をかけて築き上げてきた文化が息づく町です。

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