稲荷台

東京都板橋区 稲荷台の詳細情報

稲荷台は、東京都板橋区の東部に位置する、住居表示が実施済みの単独町名です。丁番の設定がないのが特徴で、板橋区の中でも独特の存在感を示しています。主に住宅地として利用されており、落ち着いた住環境が魅力です。

地理

稲荷台は、板橋区の東部に位置し、北は清水町、東は北区上十条、南西は加賀、南は仲宿、西は本町と隣接しています。南側には石神井川が流れ、北側には環状七号線（環七通り）が通っています。町域内には公立・私立学校が点在し、教育施設も充実しています。

河川

かつては稲付川が流れていましたが、現在は暗渠化され、わずかに溝としてその痕跡が見られる程度です。昭和30年代初め頃までは、石神井川に合流していました。かつては御成橋や姥ヶ橋といった橋が架かっており、歴史を感じさせる場所です。

地価

2024年1月1日の公示地価によると、稲荷台3-2の地点で1平方メートルあたり45万7000円となっています。この数値は、住宅地としての需要と人気の高さを物語っています。

歴史

稲荷台の歴史は、明治時代初期にまで遡ります。

1871年（明治4年）11月14日：浦和県（現埼玉県）から東京府に編入。
1889年（明治22年）：板橋町の一部となる。
1932年（昭和7年）：板橋区の一部となる。
1970年（昭和45年）：住居表示が実施。

地名の由来

地名の由来は、加賀小学校脇にある稲荷台児童遊園（通称：日暮里山公園）に祀られていた稲荷に由来します。この稲荷は現在、双葉町の根村氷川神社に移されていますが、秋祭りには稲荷台に戻されます。

日暮里山は、太田道灌の家臣である日暮里氏の居城があったことに由来し、かつて稲付用水を渡る橋が「にいぼりばし」と呼ばれていました。

遺跡

稲荷台遺跡：加賀小学校では、初期の縄文土器である稲荷台式土器が発掘され、その標式遺跡となりました。現在、遺跡を記念する碑が残されています。
トロッコ道跡：加賀中学校から環七通りにかけて直線に伸びる道路は、かつて陸軍の兵器廠で使用されていたトロッコの軌道跡です。この道は、地域の歴史を物語る貴重な遺構です。

世帯数と人口

2024年3月31日現在、稲荷台の世帯数は1,437世帯、人口は2,675人です。人口は比較的安定しており、住みやすい環境が維持されています。

学区

稲荷台は、全域が板橋区立加賀小学校と板橋区立加賀中学校の学区に指定されています。地域密着型の教育環境が整っています。

事業所

2021年の経済センサス調査によると、稲荷台には49の事業所があり、従業員数は440人です。中小規模の事業所が多く、地域経済を支えています。

交通

鉄道

稲荷台には駅はありませんが、以下の路線と駅が利用可能です。

都営地下鉄三田線：板橋本町駅
JR埼京線：十条駅

バス

国際興業バス、関東バス、都営バスが運行しており、以下のバス停が利用可能です。

稲荷台
姥ヶ橋

道路

東京都道318号環状七号線（環七通り）が町域を通過しています。

施設

帝京中学校・高等学校：かつて国鉄従業員宿舎があった場所に設立されました。
板橋区立加賀小学校：稲荷台小学校が廃校となった板橋第三小学校と統合し、現在の名前になりました。
稲荷台児童遊園（日暮里山公園）：地域の夏祭りが開催される場所です。
稲荷台第二児童遊園：トロッコ道の遺跡の一部が残っています。
稲荷台おなりばし緑地
板橋警察署御成橋派出所：旧中山道沿いに移転し、板橋本町交番となりました。

その他

* 郵便番号：173-0002（集配局：板橋郵便局）

稲荷台は、歴史と文化、そして利便性が調和した魅力的な街です。ぜひ一度訪れて、その魅力を感じてみてください。

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