立松晃

立松晃（たてまつ あきら）

立松晃（本名：吉崎潔）は、1913年8月1日に東京で生まれ、1994年11月12日に亡くなった日本の俳優です。そのキャリアは、1930年代から1960年代にかけての日本の映画界を彩りました。

生い立ちと初期のキャリア

立松は、東京市赤坂区（現在の東京都港区）で誕生しました。当初は吉崎潔という名前で、松竹蒲田撮影所、日活を経て、1935年に新興キネマ東京撮影所に入社しました。この年、彼は『国境の町』や『稽古扇』で準主役を演じ、その後『若人の世界』で初主演を果たし、数々の作品で主役を担うようになりました。

新興キネマ時代

新興キネマでは、立松は様々な役柄に挑戦しました。『都会の船唄』では下村晃役、『若人の世界』では水泳選手、『三聯花』では医学博士などを演じました。また、『暁の麗人』前後篇では画家役を演じ、その演技の幅広さを示しました。新興キネマでは、青春ものから時代劇まで様々なジャンルの映画に出演し、その存在感を確立しました。

東宝、大映、東映での活躍

1939年に新興キネマを退社後、東宝映画に入社し、その後1942年には大映へ移籍しました。1950年にフリーとなった後、1954年には東映と契約し、脇役として数多くの作品に出演しました。

東映では、時代劇を中心に、その渋い演技で多くの観客を魅了しました。『あゝ洞爺丸』での一等運転士役や、『さいざんす二刀流』での細川侯役など、脇役ながらも作品に欠かせない存在として活躍しました。また、『孫悟空』シリーズでは二郎真君を演じるなど、幅広い役柄をこなしました。

その他の活動と晩年

立松は、映画だけでなく、舞台やテレビドラマにも出演し、多岐にわたる活動を展開しました。晩年は、映画界での功績が再評価され、多くのファンに惜しまれながらその生涯を終えました。

主な出演作品

以下に、立松晃の主な出演作品をまとめます。

1930年代：『国境の町』、『稽古扇』、『若人の世界』、『都会の船唄』、『暁の麗人』、『三聯花』、『花嫁設計図』、『海軍爆撃隊』など、新興キネマで数々の主演作に出演。
1940年代：『東京の女性』、『金語楼の親爺三重奏』、『新妻鏡』、『花嫁剣法』、『維新の曲』、『虚無僧系図』など、東宝、大映での作品。
1950年代：『あゝ洞爺丸』、『さいざんす二刀流』、『正義の快男児』、『魔像』、『孫悟空』、『海賊奉行』、『若さま侍捕物帳』、『赤穂義士』など、東映での作品。
1960年代：『蛇神魔殿』、『八州血煙り笠』、『柳生武芸帳』など、第二東映での作品。

映画人としての功績

立松晃は、その確かな演技力で、多くの映画作品に貢献しました。新興キネマ時代には主演として、東映時代には名脇役として、時代劇から現代劇まで幅広い役柄を演じ分けました。彼の存在感は、多くの映画ファンに記憶され、その功績は今もなお語り継がれています。

外部リンク

立松晃 - allcinema
立松晃 - 日本映画データベース
立松晃 - KINENOTE
立松 晃 - コトバンク
* Akira Tatematsu - TMDb

この文章は、立松晃の生涯と業績をまとめたものです。彼の出演作品やキャリアを通して、昭和期の映画界における彼の貢献を理解する一助となれば幸いです。

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