立河原の戦い

立河原の戦い（たちかわのはらのたたかい）

立河原の戦いは、1504年11月13日、現在の東京都立川市付近で、上杉顕定率いる軍と上杉朝良、今川氏親、伊勢宗瑞の連合軍との間で繰り広げられた戦闘です。この合戦は、享徳の乱の終結を決定する重要な戦いであり、その後の上杉家の運命を左右しました。

背景

長享の乱は、扇谷上杉家と山内上杉家という二つの上杉家の対立によって引き起こされました。扇谷上杉家は特に、上杉定正が指導していた時に勢力を拡大しましたが、彼の死後、山内上杉家の上杉顕定が反撃を開始し、足利政氏との連携によって扇谷上杉家は困難な状況に陥りました。

このような背景の中、新たに扇谷上杉家の指導者となった上杉朝良は、今川氏の当主である氏親の支援を受けるために、伊勢宗瑞に小田原城という拠点を提供し、軍事的協力を依頼しました。この同盟によって朝良は勢いを取り戻し、戦局は再び変化することとなります。

顕定は、河越城を攻略するための拠点を上戸に構えましたが、攻撃は失敗し、長い間敵陣に足止めされる形となりました。

戦の経過

1504年8月21日、顕定が足利政氏の援軍を受けて河越城を攻撃し始めました。朝良は宗瑞や氏親に援軍を要請し、堅く守り続けました。9月に入り、宗瑞が小田原城から出発し、次に氏親が支援に向かいます。

顕定は河越城の攻撃が無駄だと判断し、白子に移動して江戸城の攻略を試みますが、今川軍の動きに注意を払い、その時を待つことにします。

9月27日、扇谷上杉、今川、伊勢の連合軍は多摩川を渡り立河原に上陸しました。山内上杉軍はこれに対抗し、両軍は睨み合いの後、正午頃から合戦が始まりました。しかし、山内上杉軍は苦戦し、多くの死者を出して潰走しました。この戦いでは山内上杉軍の700人以上が戦死したと記録されています。

顕定は本拠地の鉢形城に逃れましたが、状況は厳しくなります。

戦後の影響

立河原の戦いの結果、上杉顕定は大きな打撃を受け、越後の長尾能景が援軍を派遣しましたが、戦闘の報を受けることとなります。顕定は急いで北武蔵の鉢形城に支援を求めましたが、彼の撤退後、上杉朝良たちも攻撃の準備を進めます。

11月には顕定と能景が連合して河越城を攻めましたが、その時には既に上杉朝良は抵抗できない状況に追い込まれていました。最終的に、朝良は降伏を表明し、これによって長享の乱は終結しました。これにより、山内上杉軍は大きな敗北を喫し、その後の日本の戦国時代における上杉家の影響力に大きく関わることとなりました。

この戦闘の結果は、日本の歴史における分裂と統一に影響を与え、今後の武士たちの動きにも深い影響をもたらしました。

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