立花橋 (東海北陸自動車道)

立花橋について

立花橋（たちばなばし）は、岐阜県美濃市の長良川を越える、東海北陸自動車道の橋梁です。この橋は、美濃ICと古城山PAの間に位置し、長良川に架かる橋の中では最も下流側にあります。立花橋は、交通の便を向上させる重要な役割を果たしており、通行する車両の安全を確保するための工夫が施されています。

橋の概要

立花橋には、下り線と上り線の二つの橋が存在しており、それぞれ異なる年代に供用が開始されました。

1期橋（下り線）

• - 路線名: 東海北陸自動車道
• - 橋の形式: PC4径間連続ラーメン箱桁橋
• - 橋の長さ: 352.000 m
• - 支間割: 41.750 m + 92.000 m + 139.500 m + 77.250 m
• - 基礎形式: 杭基礎、直接基礎、大口径深礎
• - 供用開始: 1994年（平成6年）
• - 発注者: 日本道路公団名古屋建設局美濃工事事務所

2期橋（上り線）

• - 路線名: 東海北陸自動車道
• - 橋の形式: PC4径間連続ラーメン箱桁橋
• - 橋の長さ: 359.032 m
• - 支間割: 42.970 m + 94.936 m + 150.977 m + 66.499 m
• - 幅員: 総幅員11.090 m - 10.100 m, 有効幅員10.060 m - 9.070 m
• - 施工: ピーシー橋梁・興和コンクリート共同企業体
• - 供用開始: 2004年（平成16年）
• - 発注者: 日本道路公団岐阜工事事務所

立花橋の下には、国道156号をはじめとした複数の道路や鉄道が通行しており、その交差点の一部が非常にユニークです。特に、長良川鉄道越美南線は橋脚に対して約30度の角度で交差しています。さらに、橋の終端側には立花トンネルが位置し、交通の流れを支えています。

橋の設計と特徴

立花橋の設計には独特な工夫がなされており、下り線の橋は連続ラーメン橋として支間に対して橋脚が極めて低い設定です。このため、支間割りが極めて不規則な形状を持っており、そのため橋脚に不安定なモーメントが生じないように配慮されています。この構造により、荷重が左右に非対称にかかる設計が実現されています。

また、橋自体には曲率半径550 mのS字型カーブがあり、この特徴を踏まえた施工や計算が行われています。特に、主桁部に配置された鉄筋の計画は、これらの条件を考慮して行われています。施工時には、高架下を通過する道路や鉄道に落下物がないようにするための防護設備が導入され、国道156号をまたぐ部分での防護を確保するために特別な支保工が使用されました。

歴史

立花橋は、1994年の3月25日に、暫定片側1車線として供用が開始されました。その後、2004年には美濃ICから瓢ヶ岳PAの区間が4車線化され、立花橋もまたその際に4車線で供用されることになりました。このように、立花橋は地域の交通インフラにおいて重要な役割を果たしています。これからもその独特な構造と美しい景観を保ちながら、多くの人々に利用され続けることでしょう。

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