竹田賢一

竹田賢一（1948年 - ）は、日本の音楽家、評論家であり、大正琴奏者としても知られています。1970年代半ばから、フリージャズや前衛的な即興音楽の分野で演奏家として活動を開始し、同時に音楽雑誌や文芸評論誌に評論を発表しました。彼の活動は、演奏と評論の両面から、当時の音楽シーンに大きな影響を与えました。

経歴

1948年に東京都で生まれた竹田は、東京都立大学在学中に現代朝鮮研究所の研究員として、政治活動にも積極的に参加。「朝鮮革命研究会」を立ち上げました。大学を中退後、1974年には、劇団自動座の女優であるルビ新子のコンサートをプロデュースし、音楽活動を本格的にスタートさせました。

1975年には、坂本龍一と共に芸術活動団体「学習団」を設立。同年、音楽評論家の間章に勧められ、ジャズ専門誌『ジャズ批評』や『ジャズ』への寄稿を始めました。その後、さまざまな雑誌への寄稿や、レコードのライナーノーツも手がけるようになりました。

1976年には、坂本龍一と土取利行とのコラボレーションアルバム『ディスアポイントメント-ハテルマ』をプロデュース。また、即興演奏集団「ヴァイブレーション・ソサエティー」を三浦崇史と結成し、後に灰野敬二も参加しました。

1979年には「ヴェッダ・ミュージック・ワークショップ」を立ち上げ、大正琴を用いた即興演奏を始めました。1970年代後半からは、平井玄らと共に雑誌『同時代音楽』の発行にも関わりました。

1981年には、「反ポップ・バンド」を掲げたユニット「A-Musik」を結成し、演奏活動を展開しました。1983年には、同時代音楽から1stアルバム『e kú ìrójú』（エクイロジュ）を発表。このアルバムには、竹田の他に小山哲人（ベース）、石渡明廣（ギター）、久下恵生（ドラムス）、時岡秀雄（サックス）、篠田昌巳（サックス）、工藤冬里（ピアノ）などが参加し、楽曲によっては高橋鮎生、千野秀一、箕輪攻機、坂本龍一、大熊ワタルも加わりました。

2006年には、A-Musikの2ndアルバム『生きているうちに見られなかった夢を』をネット配信で発表。ゲストボーカルにはソウル・フラワー・ユニオンの中川敬が参加しました。

2013年には、初の著作集『地表に蠢く音楽ども』を出版。自身の評論やライナーノーツをまとめたものとなりました。

2020年には、町内老人会で輪投げで優勝したことをTwitterで公表し、意外な一面を見せました。

ディスコグラフィー

1983年：A-Musik 『e kú ìrójú』 LP
2006年：A-Musik 『生きているうちに見られなかった夢を』 ネット配信

著書

単著
『地表に蠢く音楽ども』（月曜社、2013年）

共訳書
デレク・ベイリー著『インプロヴィゼーション：即興演奏の彼方へ』（工作舎、1981年）
サイモン・フリス著『サウンドの力：若者・余暇・ロックの政治学』（晶文社、1991年）

その他

小説『少女A.』、『セロニアス・モンクの鐘』は、同姓同名の別人による作品です。

関連事項

AA (映画) - 間章をテーマにした青山真治監督のドキュメンタリー映画に、竹田が出演しています。

外部リンク

A-Musik 生きてるうちに見られなかった夢を（β version）
小山景子のオフィシャルブログ
* Twitterアカウント（Kenichi Takeda）

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