第二航空隊

第二航空隊（第五八二海軍航空隊）

第二航空隊、後に第五八二海軍航空隊と改称された部隊は、太平洋戦争中盤に外南洋地域で活動した日本海軍の航空隊です。主に爆撃機隊として、ソロモン諸島やニューギニア戦線で連合軍との激しい戦闘を繰り広げました。

編成と初期の活動

1942年5月31日、第二航空隊は戦爆連合隊として臨時編成されました。部隊番号は若いものの、編成時期は比較的遅く、従来の臨時航空隊とは異なり、純粋な戦闘機隊、長距離攻撃隊、局地哨戒偵察機隊のいずれにも属さない特殊な部隊でした。艦上爆撃機と護衛戦闘機を主力とし、最前線基地からの近距離対艦攻撃を目的としていました。

第二段侵攻作戦の舞台である外南洋に進出したものの、到着直後から連合軍の反攻が開始され、ブイン飛行場が未完成であったため、ラバウルを基地として活動せざるを得ませんでした。ガダルカナル島への往復は九九式[[艦上爆撃機]]の航続距離では不可能であり、ツラギへの奇襲攻撃では片道攻撃を余儀なくされ、機体を多数失うなど、進駐序盤は戦力として十分に機能しませんでした。

戦闘の激化と改称

その後、増援を受けながらも、第二航空隊は外南洋で継続的に活動しました。1942年11月1日には第五八二海軍航空隊へと改称し、編成も変更されました。ラバウル航空隊の主力として、ソロモン諸島やニューギニア戦線で、連日のように出撃を重ねました。

1942年8月にはツラギへの奇襲攻撃を実施、連合軍駆逐艦を小破させるも、参加した機体全てを失う損害を出しました。その後も、ヘンダーソン飛行場への爆撃隊護衛、船団防空、ガダルカナル島上陸作戦支援などに従事。ブイン飛行場完成後は、同飛行場に進出しました。11月には第三次ソロモン海戦前日の対艦攻撃にも参加し、翌日の海戦と14日の第17軍総攻撃を上空から支援しました。その後、ブナの敵飛行場攻撃や、輸送船団への攻撃など、積極的な作戦行動を続けました。

戦局の悪化と解隊

1943年に入ると、戦局は日本軍にとって不利な方向へと進み、第二航空隊（第五八二海軍航空隊）も厳しい戦いを強いられました。1月にはネルソン岬沖の輸送船団を攻撃、2月にはイサベル沖海戦にも出撃しました。4月には「い号作戦」に参加し、Y攻撃を敢行、6月にはルンガ沖航空戦で多くの機体を失いました。その後も、レンドバ島やニュージョージア島への上陸作戦への泊地爆撃など、各地で戦闘を続けました。7月には戦闘機隊を解散し、純粋な艦爆隊として再編成されています。

10月にはブナ沖の船団爆撃で大損害を出し、11月には第二次ブーゲンビル島沖海戦に参加。しかし、戦局は好転せず、1944年1月にはラバウルへの空襲が激化し、艦爆戦力は大きく低下しました。2月にはトラック島空襲により補給路が断たれ、外南洋の放棄が決定。1944年3月4日、第五八二海軍航空隊は解隊となり、残存機は他の部隊に引き継がれました。

主力機種

九九式[[艦上爆撃機]]
零式艦上戦闘機（初期の戦闘機隊）
九七式艦上攻撃機（増援機として配備、解隊後に他部隊に移譲）

歴代司令

山本栄 中佐：1942年5月31日 -
* 峰松巌：1943年10月1日 - 1944年3月4日解隊


第二航空隊、そして第五八二海軍航空隊は、太平洋戦争の激戦地である外南洋で、常に最前線で戦い続けました。その活躍は、日本海軍航空史において重要な一頁を飾っています。

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