第11回日本アカデミー賞

第11回日本アカデミー賞の開催

第11回日本アカデミー賞の発表・授賞式は、1988年2月18日に東京プリンスホテルで開催されました。この式典は、映画界で卓越した業績を挙げた作品や演技者に対する感謝と称賛の場として設けられ、多くの著名な俳優や制作スタッフが一堂に会しました。司会は武田鉄矢さんと斉藤由貴さんが務め、華やかな雰囲気の中で進行されました。

各賞の受賞者

最優秀作品賞

最優秀作品賞には伊丹十三監督の『マルサの女』が選ばれ、映画界において大きな影響を与えました。

優秀作品賞

この年の優秀作品賞には『竹取物語』、『ハチ公物語』、『夜汽車』、『吉原炎上』が選ばれ、それぞれが高い評価を受けました。

監督賞

最優秀監督賞には『マルサの女』の伊タン十三氏が受賞し、優秀監督賞には市川崑（『映画女優』『竹取物語』）、大森一樹（『恋する女たち』『トットチャンネル』）、五社英雄（『吉原炎上』）、山下耕作（『夜汽車』『竜馬を斬った男』）が選ばれました。

脚本賞

脚本賞では最優秀脚本賞を伊丹十三氏が受賞し、優秀脚本賞には大森一樹（『恋する女たち』『トットチャンネル』）、金子正次・塙五郎（『ちょうちん』）、新藤兼人（『ハチ公物語』）、那須真知子（『別れぬ理由』）が受賞しました。

演技賞

主演男優賞では山﨑努氏が『マルサの女』で最優秀賞を受賞し、緒形拳氏、陣内孝則氏、津川雅彦氏、時任三郎氏が優秀賞に選ばれました。最優秀主演女優賞には宮本信子氏が受賞し、優秀主演女優賞には斉藤由貴氏、十朱幸代氏、三田佳子氏、吉永小百合氏が名を連ねました。

助演賞

最優秀助演男優賞は津川雅彦氏が受賞し、優秀助演男優賞には小林稔侍氏、根津甚八氏、三船敏郎氏、村上弘明氏が選ばれました。助演女優賞ではかたせ梨乃氏が最優秀賞を獲得し、優秀助演女優賞には秋吉久美子氏、淡路恵子氏、泉ピン子氏、桜田淳子氏が受賞しました。

技術賞

音楽部門では最優秀音楽賞に本多俊之氏が選ばれ、撮影、照明、美術、録音、編集、各部門でも優れた作品が評価されました。特に最優秀撮影賞には姫田真佐久氏の手による『螢川』が選出されました。

外国作品賞

国外の素晴らしい作品も評価され、最優秀外国作品賞には『プラトーン』が、優秀外国作品賞には『アンタッチャブル』『スタンド・バイ・ミー』『トップガン』『ハンナとその姉妹』が名を連ねました。

新人俳優賞

新人俳優賞には髙嶋政宏氏、森山潤久氏、渡辺正行氏、秋吉満ちる氏、小高恵美氏、南野陽子氏が受賞し、今後の活躍が期待される若手が多く選ばれました。

会長特別賞には石原裕次郎氏、鶴田浩二氏が受賞し、映画界に与えた影響を称えられました。また、特別賞として特殊技術賞が特機監督中野昭慶氏らに贈られるなど、映画技術の進歩にも焦点が当てられました。

話題賞では作品部門として『ビー・バップ・ハイスクール』、俳優部門では原田知世氏が受賞し、映画界の賑わいを見せました。今回のアカデミー賞は、日本映画のさらなる発展を促す重要なイベントとして位置づけられました。

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